商売の素質がない人が知らない「儲かる」共通点 SaaSビジネスが「秀逸」と言える三つの理由

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仕組みを理解したら、別領域にも当てはめて考えてみる(写真:adam121/PIXTA)
東大を中退後、起業し、年商10億円以上に成長させ、twitterでのフォロワー数は3万を超す事業家bot氏。
その事業家bot氏の新著『金儲けのレシピ』では、ビジネスモデルや経済学、人間の本質などの考察によって導き出された「商売で必要な15の原理原則」が紹介されています。本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

「1:n」構造を設計せよ

東進ハイスクールという予備校がある。駿台・河合塾・代ゼミの3大予備校に「ビデオ・オン・デマンド授業」という業態で殴り込みをかけ、一気にその地位を築いた予備校である。

さて、予備校あるいは塾という業態を考えたときに、3つの業態が考えられる。すなわち、「個別指導」「集団授業」「映像授業」である。商売を行う際に、売価が一定であると仮定すると、なるべく仕入れ値が安いほうがいい。予備校・塾という業態を考えると、個別指導は生徒1人当たりに対して先生1人、つまり顧客1人に対して先生を1人仕入れる必要がある。

ところが、集団授業だと生徒20人に対して先生1人、映像授業だと生徒がいくらいても先生は1人でいいわけである。

つまり、提供価値が同じであるという仮定を置くのであれば、顧客n人に対して仕入れ1回という構造を作り、そのnが大きければ大きいほど原価率を引き下げることが可能になるのである。

一方、1:n構造のnが大きければ盤石というわけではない。むしろ、nが大きければ大きいほど、利益率が高く、それゆえ参入企業が増え競争激化は免れない。例に挙げた東進ですら、リクルートが始めた「スタディサプリ」等が競合として躍進している。

逆に、個別指導のような1:1ビジネスは利益率は低いものの、必ずしも大資本が強いとは限らないため、参入という点だけを考えるとチャンスを見つけやすいと言える。

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