「ミスの多い部下」を一人前にする具体的解決策 「次から気をつけてね」と言ってはいけないワケ

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依存心を生ませずに要領の悪さを改善したい局面になったら、「仕事には外しちゃいけない勘どころがあって、まずはそこを押さえて欲しいので、その都度、共有していくね。必ずメモを取って記録して、振り返りをやってね」と「メモ」と「振り返り」を促す方法が定番です。

「振り返り」というのは、自分が選択した方法やプロセス、成果物の検証で、「PDCA」(Plan-Do-Check-Act)の「Check」になります。

「メモ」通りに進めたのか、出来具合い、所要時間は適性だったかなどの基準を用いるといいでしょう。さらに、もっと能動的なレベルを期待する段階では、「今の仕事をもっと効率よくできるとしたら、まずはどこから改善する?」というトークがありますので、試してみてください。

「ミスの多い後輩や部下」への指導法

人材育成のマネジメント研修、コーチング研修、指導員研修の質疑応答で必ず登場するのは「ミスの多い後輩や部下」への指導法です。

ミスをしないようにする対処策は、メモとチェックリストが双璧なのですが、同じようなミスを繰り返す人の特徴としては、

1:そもそもメモを取らない
2:メモしたことを忘れる
3:メモした内容を忘れる

といった共通点があります。例えばアプリケーションの開発部門のFさんも、そんな若手社員です。

先日も開発から運用に引き継ぐ際の書類の書き方を間違えて、違う設定になってしまい本番では動きませんでした。その前も東京、大阪、名古屋でリモート印刷の設定をしたはずが、東京、大阪、福岡になっていました。

こうしたFさんのようなミスの多い人に「ミスが多いから気をつけて」と注意しても、効果は長続きせず、すぐに元に戻ってしまいます。

ここでは「言い方」もさることながら「ミスを減らす方法」がより重要になります。具体的な方法としては「メモ」か、業務によっては「チェックリスト」になりますが、多くの場合、ミスは「メモ」で防ぐことができるようになります。

メモは取ったが、どこにメモしたかを失念してしまう人もいますので、メモは1冊のノートにして、必ず日付をつけてプロジェクト名や顧客名を書かせて、ポイントとなる項目を備忘録として記録させましょう。

よく「ポイント(要点)をメモするように」と指導する人がいますが、教えられる側にとっては、あまり改善にはつながらない指導方法ではないでしょうか。

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