「コロナ禍で転職に成功する40、50代」の共通点 ミドル世代の求人増加も求める人材要件に変化
「自身の市場価値の把握」は、企業側から“どう見られるのか”という相対的な視点を持てるかどうかだ。これまでの高い実績や組織内での重要な役割が、必ずしも転職市場で評価されるとは限らない。
それよりも、保有している専門スキルや知見の「希少性の高さ」が重視される傾向にある。企業の採用目的が自社で賄えない能力を外部から調達することにあると捉えれば、理解して貰えるのではないだろうか。
「自責で捉え、自己変革出来るかどうか」は、特に転職理由を伝える場面で注意が必要だ。事業環境の厳しさや、社内での人間関係や職場環境の悪化を理由に挙げるケースは多いが、あまりに外部要因や他人のせいにする傾向が強い場合、ネガティブに受け取られる可能性がある。
変革や改善を率先してできるか
企業がミドル世代に求めているのは、厳しい事業環境の中で組織を牽引し、変革や改善を率先してできるリーダーシップである。専門スキルがいくら高くても、他責傾向の強い人材を好んで採用するとは考えにくい。主張すべきところは主張しつつも、自身に非があるべきところは素直に認めたほうが、結果的に信頼を得られるように思う。
「変化に対する免疫の有無」は、特に長らく安定した企業や業界にいた方ほど注意が必要である。積極的に採用を行っているのは、急成長していたり、変化の激しい業界であったりすることが多い。企業側は、環境の変化に柔軟に適応できそうかどうかという点も注視してくる。柔軟性や変化対応力を意識的にアピールすることも必要となってくるだろう。
3つの要素を敢えて一言で集約すれば、「現実を直視し、自身を等身大で捉え、柔軟に変化ができるか」ということにつきる。豊富な経験を踏まえつつ、未来に向けて柔軟に適応できるかどうかが鍵となる。
また、転職自体はゴールではなく、大切なのは転職先でイキイキと働けるかどうか。これまで以上に大きな変化にさらされる可能性が高い中、「現実を直視し、自身を等身大で捉え、柔軟に変化ができるか」は、転職の心得でもある一方、転職後のキャリアを充実させるための心得でもあるといえそうだ。
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