コロナ対策で国と東京都がいがみ合うわけ

独自性求める小池知事、都の財政構造も遠因に

2020年9月、小池百合子都知事の表敬を受ける菅義偉首相(写真:時事)

首都圏の1都3県に出されている新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の再延長をめぐり、菅義偉首相と小池百合子都知事の間で駆け引きがあった。

3月7日までの期限を延長するか否か。小池知事は3県の知事と協議し、期限延長を政府に要請した。ところが、菅首相は3月3日夕方に急きょ、知事からの要請を受ける前に期限延長の方針を示した。

1月に緊急事態宣言を再発令するきっかけとなったのは、小池知事の主導で3県の知事とともに政府に再発令を要請したことだった。政府は当初その要請に対して否定的だったが、結局再発令されることになった。

コロナ第2波は「東京問題」

今回の再延長では、菅首相と小池知事の間に方針の食い違いはなかった。しかし、知事からの要請を受ける前に菅首相が決断した形をとった。方針に違いはないのに、両者が協調しているようには見えない。

新型コロナウイルス対策をめぐる菅首相と小池知事のいがみ合いは、菅内閣発足前から始まっていた。2020年7月11日、安倍内閣の官房長官だった菅氏は講演で、東京都を中心に新型コロナの「第2波」が起き始めている状況に対して、「この問題は圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど東京中心の問題」と述べ、東京都の感染防止対策を暗に批判した。

これに対し小池知事は、政府が7月22日から前倒しで実施しようとしていたGo Toキャンペーンについて、「冷房と暖房と両方かけることにどう対応していけばいいのか。体調不良の方は『都外へお出かけにならないでください』と伝えているが、無症状の感染者も出ている中で、どう仕切りをつけるのか。これは国の問題だ」と、政府の対応に疑義を呈した。

今年7月4日には東京都議会議員選挙が行われる。2017年の都議選では、小池知事が率いた都民ファーストの会が躍進。都議会最大会派となった。自民党は当選回数を重ねていた候補者が多数落選して大敗しており、今回の都議選で議席の奪還を狙っている。一方、都民ファーストの会の都議は初当選者が多く、議席維持にも小池知事頼みというところがある。

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