女性地方議員襲う「有権者ハラスメント」の壮絶 街頭演説中に「説教」、告白断られて嫌がらせ…

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これに対して濵田氏のインタビューに応じた最も渦中にある1期目の3人は、市民とのつながりを大事にしたいと答えた。インスタグラムやツイッターを通じて女性から相談が入ることもあり、そうした対話を続けていきたいからだという。

幸い、状況は少しずつだが変わりつつある。民間ではフリーWi-Fi自動接続アプリ「タウンWiFi byGMO」が、SNS誹謗中傷対策サービス「SNS PEACE」の提供を開始。誹謗中傷メッセージと不快な画像を自動でミュート、非表示にできるほか、人の目によるチェックを経て悪質なユーザーをブロックすることもできる。

アメリカで誕生した「Block Party(ブロック・パーティ)」という自分宛のツイートをフィルタリングできるサービスでは、警察や弁護士などに相談する際に証拠として提出できるよう、被害ツイートをまとめたレポートを作成するための機能を開発中だという。

先輩議員の体験や対処法を共有

議員サイドも動いている。インターネット利用で議員同士がつながりやすくなり、先輩議員の体験や対処法などの情報が共有されやすくなっているのだ。

そうした活動が成果を生んでもいる。議員はこれまで名前はもちろん、自宅住所も公開されていたが、昨年若手女性議員の集まり「ウーマン・シフト」が国に申し入れをし、2020年7月に総務省がこれについて各都道府県の選挙管理委員会に向けて技術的助言という形ながら通知を出したのだ。

告示時点では住所は市区町村まででよく、ネット公表時には住所はなくてよいといったもので、旧姓の利用も以前よりやりやすくなった。実際の運用は各自治体の選挙管理委員会に任されるが、これを機に少しでも女性の、これからの世代の人たちに政治への道が開かれていくこと、そしてそれが男女格差のみならず、広く日本を変えていくことを期待したい。

中川 寛子 東京情報堂代表

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なかがわ ひろこ / Hiroko Nakagawa

住まいと街の解説者。(株)東京情報堂代表取締役。オールアバウト「住みやすい街選び(首都圏)」ガイド。30年以上不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービスその他街の住み心地をテーマにした取材、原稿が多い。主な著書に『「この街」に住んではいけない!』(マガジンハウス)、『解決!空き家問題』(ちくま新書)など。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会各会員。

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