「外国人の日本株への興味が高まっている」 <株価展望> 強気派・ゴールドマンの見方

拡大
縮小

――今後の主なリスク要因は何ですか。

やはりアメリカの金利上昇がオーバーシュートすれば、とくにアメリカの場合、PERの高いグロース系(成長株)の比率が高いので影響が大きい。また、新型コロナの変異株が拡大したり、ワクチンの再開発が必要になったりすると、経済回復が遅れて株価にも影響が出るだろう。

日本株特有のリスクとしては、内閣支持率の状況次第で政治の不安定性が高まること。菅首相は改革のモチベーションが高いだけに、彼がいなくなった場合に改革の機運が下がることが懸念される。また、日本人のワクチンに対する信頼度は世界の中でも突出して低いと見られ、経済の回復速度が遅くなるリスクにも気をつけるべきだろう。

――FRBによるテーパリング(量的金融緩和の縮小)の影響は。

今のところテーパリング開始は今年末から来年前半にかけてと見ているが、2013年5月のテーパー・タントラム(当時FRB議長だったバーナンキ氏のテーパリング示唆による市場混乱)の反省もあり、FRBとしても市場とコミュニケーションをとりながら慎重に対応していくと見られる。

中村 稔 東洋経済 編集委員
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