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事業を楽しんでやってる人には敵わない コニカミノルタ マーケティング本部副本部長 市村雄二(下)

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  • 三宅 孝之 ドリームインキュベータ執行役員
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プロダクトとサービスを融合させたい

市村雄二(いちむら・ゆうじ) 1960年大阪府生まれ。84年に大阪大学経済学部を卒業し、日本電気株式会社(現、NEC)入社。営業、企画、新製品・事業など、幅広い業務を担当する。ITサービス業界以外にもプロダクト、半導体、ソフトウエア開発、デジタルシネマなどの事業に従事し、長年、海外出向や長期出張など海外経験を積み重ねる。2008年に米国から帰任し、グローバルサービス事業部長に就く。コニカミノルタに2012年末入社。通常の事業活動の傍ら、ベンチャー立ち上げ、VCやPEファーム連携・スタートアップ支援などを幅広く行う。

三宅:コニカミノルタの社員の方に聞きましたが、市村さんは今でもNECと良好な関係を保っているそうですね。上手に辞めたというか、惜しまれて辞めたというか。つまり組織に対して、だいぶ貯金を積んでから出てきたということですね。

市村:業界全体やビジネスそのものが盛り上がっていれば、ひとりの人間の影響度など小さいものだと思いますよ。

三宅:でもそういう人でなければ、他社から請われることはないと思います。前回、コニカミノルタに移った直後は、世界中の現場を回って徹底的に会話をしたと伺いました。それが最初のステージだとすると、次はどんなことをしましたか。

市村:当時、よく議論したのが、プロダクトとサービスのハイブリッドモデルについてです。ハイブリッドというのは、プロダクトもサービスも両方しっかりやっていくということであって、サービスをメインにして、プロダクトを付属にするのではありません。あるいは、プロダクトの付加価値としてのサービスでもありません。サービスだけでもちゃんとお客様から評価されるサービスを目指す、この2つが両立して初めてシナジーが生まれるのである、という議論に多くの時間を費やしました。

サービスというのは、個々のお客様の期待に対して何を提供するかということなので、相対的です。非常に分散した世界ですし、市場規模も狭く区切られていて、グローバルトップ30社のシェアを全部合わせても、全世界の45%ぐらいしか占めません。

この点、プロダクトには「少なくともシェア10%とか、20%取らないと、ビジネスじゃない」というマーケットシェア志向があります。でもサービスというのは、そういう断片的な世界なので、「自分たちのやるサービスとは何か」ということを、極めて明確に特定していかないといけません。

そのため、1年くらい前からわれわれのサービスを行う領域を「デジタルワークフローサービス」として特定していきました。領域を特定して、みんなの興味をそこに集中させていくと、「じゃあ、その中でもっとこれをやろう」とか、「ここはちょっとイマイチかな」という議論がしやすくなる。

三宅:それはみんなの中の議論から出てきたのですか。それとも「こうだ」と、市村さんが決めたのですか?

市村:現場の議論の中から出てきましたね。どんどん出てきたアイデアに対して、なにか総称するキーワードが欲しいので、「デジタルワークフローサービスって命名するけど、どうだ」という議論をしていったら、「そうだね」というふうにみんなの意見が集約されてきました。

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【デジタルワークフローサービスとは?】

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