台湾オードリー・タン「透明性」への驚異の信念 「討論プラットフォーム」の経緯から見えること
「会議は踊る、されど進まず」という言葉があるように、1つの議題に対して、立場や価値観の異なる人々が話し合い、答えを出すのはとても難しい作業だ。けれど台湾では、それをデジタル活用によって大きく前に進めることに成功している。しかも「法の改正」という、かなりヘビーな分野において。
それが、誰もがオンライン上で法案を討論できるプラットフォーム〈vTaiwan〉だ。立法院で法改正の審議に入る前、このプラットフォーム上で行政の担当者や市民、専門家といったあらゆるステークホルダーが討論し、大まかな合意に至ってから改正案の草案を作り、それを立法院に送るところまでを行う。
過去にはインターネット上での酒類販売、ライドシェアサービスUber や、民泊Airbnbの国内参入など、異なる立場の意見が飛び交い、結論が出ずにいた議論を収集し、法改正に大きく貢献してきた。
〈vTaiwan〉では、すべてのプロジェクトが以下の4つのプロセスを踏んで進められる。
民衆や関係者から広く意見を集める
立法院に提出するための草案を作成
立法院へ提出
〈UberX〉台湾進出を例に
具体例として、ライドシェアサービスUber が台湾に進出した際、その是非について討論されたときのものを見てみよう。下記は、当時意見が集められたページである。
このスクリーンショットの記載内容は以下のとおり。
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