香港から「出て行く人たち」はどこへ向かうのか

香港人だけでなく、外国人やメディアまでも

とどまるべきか、離れるべきかは、香港人だけでなく、在住外国人にとっても悩ましい問題だ(写真:REUTERS/Tyrone Siu)

とどまるべきか、離れるべきか――。これは、中国本土が6月30日に新しい国家安全維持法を施行して以来、何百万人もの香港人だけでなく、香港に関わる外国人が抱いている疑問である。この新法は、中国政府が大まかに定義している転覆、離反、テロリズム、外国勢力との共謀などを最大で終身刑で処罰するものだ。

ほとんどの人はこの法律に関わることはないだろう。しかし、この法律の条項は非常に曖昧であるため、実際のテロ行為から習近平国家主席を扱った風刺画まで、無制限の範囲で適用される可能性があると指摘されている。

日本人だからといって「無縁」ではない

同法の最もおそろしい規定は、おそらくその第38条である。「この法律は、香港特別行政区の永住者ではない者が、香港特別行政区の外から香港特別行政区に対して犯した犯罪に適用される」。実際には、どの国の誰でも、この法律に基づいて中国から責任を問われる可能性があるということだ。

例えば今後、日本人がアメリカで休暇中に日本語で中国を批判するツイートを書き、2年後にたまたま香港空港を通過した場合、この法律に基づいて逮捕され、中国本土の裁判所に送られる可能性がある。

香港は現在、民主主義国との間で20の引き渡し条約を結んでいるが、香港の法制度がこのような攻撃を受けた後では、この条約を維持することは難しい。すでにオーストラリアとカナダ、さらにアメリカが条約を停止している。

「中国共産党は、自国と香港の法制度との間の『法的な防壁』を破壊した。アメリカ人を香港に引き渡すのはもはや安全ではない。中国共産党が新しい国家安全維持法に照らして好ましくないと認めた行為を行った人は、中国国内での全体主義的で不正な起訴の対象になるからだ」と、アメリカ下院外交委員会のマイケル・マコール委員長は『フォーリン・ポリシー』誌に語っている。

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