《プロに聞く!人事労務Q&A》36協定があれば、すべての休日に就労を命ずることは可能ですか?

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●告示で定める限度時間を超えるときは特別条項が必要

限度時間を超えて、さらに労働時間を延長しなければならない特別の事情がある場合には、「特別条項付き36協定」で定めた一定時間まで延長することを認めています。

この「特別の事情」とは臨時的なものに限り、限度時間を超えて延長できる回数の適用も1年のうち半分を超えないものとなります。

使用者は、労働者に対して「安全配慮義務」を負います(労働契約法第5条)。

1週40時間を超える労働時間数(時間外+休日労働)が月100時間を超えた場合、または2カ月ないし6カ月間の平均が80時間を超えた場合は、業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が強いと判断され、労災保険の業務災害と認定される可能性が高くなります。業務災害と判断されると、民事上の損害賠償責任を負う可能性もあります。

今や"人材"は"人財"といわれ、会社にとって財産です。

長時間労働が続くと働く意欲が低下し、生産性の低下につながります。

労働者が蓄積された疲労を回復し元気に働けるように、時間外および休日労働には十分な配慮をしてください。

白石多賀子(しらいし・たかこ)
東京都社会保険労務士会所属。1985年に雇用システム研究所を設立。企業の労務管理、人事制度設計のコンサルティングを行う一方で、社員・パートの雇用管理に関する講演も行っている。東京地方労働審議会臨時委員、仕事と生活の調和推進会議委員。著書に『パート・高齢者・非正社員の処遇のしくみ』(共著)。


(東洋経済HRオンライン編集部)

人事・労務が企業を変える 東洋経済HRオンライン

 

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