食えない女性アナ「決意の起業」その意外な中身 年齢と需要が反比例する残酷な世界に風穴
「きれいごと抜きにして、40歳を超えた女性アナってほとんど必要とされない。どんどん仕事は減っていく。しゃべる仕事しかできなくて、子どもがいたら、預かってもらえないと働けません。でも、映像編集なら在宅で働けます。妊娠・育児・病気などの事情でアナの仕事がダメになっても、コレがあるという後ろ盾になっていると思います」
アナがイメージ商売であることは事実だろう。華やかで、きれいな格好をして、苦労を見せてはいけないと思っている人も多い。しかし、ほとんどの人には仕事がない。
「アナは『大変なんです』『助けてください』と言えない子が多いんです。かわりに私が営業で『助けてください』と言います。“社会問題”の解決のために、この会社を立ち上げました。うちに仕事をくださいと。映像制作会社が腐るほどあるなかで、ありがたいことに、コンセプトに共感して仕事をくださるお客様が多いです」
貧乏にさせていないか心配になる
一方で葛藤がないわけでもない。
「不安定な子を救いたいと思いつつ、貧乏にさせてないか心配になります。200人全員に仕事を振り分けられるわけじゃありません。隙間時間でできる2〜3万円の仕事では、一瞬は潤っても、本質的には変わりません。
私は事務所に所属しながら、オーディションも仕事もダメでストレスでした。その『私が陥っていたアナの嫌なところ』の縮小版みたいなものじゃないですか。葛藤はあります。
今でも社長業をしながら、アナウンサーの仕事もしています。アナウンサーとして生きていきたい人の気持ちは痛いほどわかります。辞めて就職したら楽だよとは思いません。アナウンサーが暮らしやすい社会になってほしいです」
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