熱狂なく意外と冷静 iPadの静かな船出

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 かつてのような熱狂がなかった理由はいくつかある。今回発売された端末は無線LANで容量によってしか接続できず、価格も499~699ドルと決して安くない。加えて、過去にアイフォーンなどが発売数カ月後に大幅値下げしたことが影響し、消費者の様子見ムードが強いようだ。

訴求点が限定的

が、最大の理由はアイパッドがPCでも、携帯電話でもない新分野の製品でありながら、革新性がわかりにくい点だろう。

20代の男性は「電話は必需品だが、アイパッドは今すぐに必要じゃない」と話す。大容量のデータをより高速に送受信できる製品の登場を待つ消費者も少なくない。

電子書籍機能では複数の大手出版社と提携し、書籍や雑誌を販売。本をめくる感覚で閲覧できる使い勝手に加え、アイフォーンより画面サイズが大きく動画が視聴しやすいのも特徴で、コンテンツ次第では今後新たな需要を喚起できる可能性がある。

今月後半には3G対応の製品を投入予定で、「第2弾」の動向にも注目が集まる。

(ジャーナリスト:Ayako Jacobsson(在シリコンバレー) =週刊東洋経済2010年4月10日号)

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