日経平均3万円だけを見る投資家が見誤る真実

「史上最高値」更新の「重い扉」がようやく開いた

日経平均株価は終値でも3万円を突破。あまり日経平均だけを見ないほうがよさそうだ(写真:つのだよしお/アフロ)

2月15日、日経平均株価がついに1990年8月以来、3万円の大台を回復した。

急速に3万円まで駆け上がった要因は少なくとも4つありそうだ。

まずアメリカのドナルド・トランプ前大統領の弾劾裁判が無罪評決になったことで議会をめぐる不安要因が解消。民主党が主導する大型追加景気対策への早期成立への期待が高まったことだ。

2つめは内閣府が発表した2020年10~12月期のGDP(実質経済成長率の速報値)が年率換算で前期比12.7%と市場予想(10%)を上回ったこと。3つめは日本政府が14日にアメリカの製薬大手ファイザーの新型コロナワクチンについて製造販売を特例承認(2月17日より接種開始予定)したこと。最後に、日経平均上昇で「相場の下落を見込んでいた勢力」が別途先物を買い、自らの損失を相殺する行動に出たことなどだ。

日経平均3万円でも「最高値」からはなお遠い

筆者の予測も、昨年11月の大統領選挙直後にそれまでの中立から強気に転じており、2021年の前半は「強気スタンス」(年間高値は年前半で3万円前後)としてきた。想定以上に上昇ピッチは早く、実際に過熱を警戒する声も根強い。「大台達成」で利食い売りが出る可能性もあるが、もし押し目があるのなら、短期の買いで対応していい局面ではないか。

今回は、日経平均株価が3万円を達成したこともあり、もう少し長い目線で見てみよう。日経平均株価は、2018年10月2日につけた高値2万4270円を抜けないでいたが、昨年11月のアメリカ大統領選を起点に明確に突破した。今は「青天井」のように急騰している。

昨年からの日本株急騰の主な要因となったのは、日米欧の金融緩和政策維持、主要国の積極的な財政政策期待、ワクチン効果による空売り買い戻し等であろう。ただ3万円まで急騰してきたと言っても、1989年(平成元年)12月29日につけた史上最高値3万8915円からはなお約23%安いままだ。「高望み」と言われるかもしれないが、史上最高値をつけるにはあと9000円弱の上昇が必要だ。依然、現状では史上最高値を更新するまでの道のりはまだ長そうだ。

だが、日経平均株価だけを見ていると、今後の方向性を見誤りかねない。下記に挙げるように、実は3つの主要な日本株指数はすでに史上最高値を更新しているからだ。これは中長期でマーケットを強気に見ている投資家にとって心強いのではないか。

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