人気復調?「ゴルフ練習場に若者増」の驚く実態 売上高は5カ月連続で前年同月比プラス

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フナボリゴルフの吉久彰支配人に現状を聞いてみた。正確なデータはないとしたうえで「ここ3、4カ月で新規も含めて若い人の利用が多くなってきたと思います。入場者は感覚的には土日で2割強、夜間で2割弱ぐらいの増加かなと。レンタルクラブのドライバー(600円)をよく折られるようになりましたし」と笑う。

立地条件の「駅近」は多くの練習場では今から変えることは難しいが、車を持っていない若者も多いので、送迎などを含めて考える必要はある。

「足の確保」とともに「手ぶら(レンタルクラブの充実)」「わかりやすい会計」「HPやSNSでの情報発信」「感染防止対策のシステム」が、練習場に足を運ばせやすくするのは間違いない。やってみて楽しければ、リピーターになり、ゴルフ場デビューにつながる。好循環につなげていきたいところだ。

「ちゃんと教わってから、コースに出たい」という人もいるだろう。スクールを行っているフナボリゴルフでは、レッスン期間を短くしたり、費用を分割できるようにしたりして、若年層が利用しやすいように、スクール形式を見直しているという。

感染防止対策を含めて確認すべき

ネットなどで検索すると、初心者用のレッスンを行っているスクールも多いので、場所や費用を見て選べる。ただ、緊急事態宣言下では、対面が主体のレッスンを休止している場合もあるので、感染防止対策も含めて確認する必要がある。

そんな初心者用の中に、日本プロゴルフ協会(PGA)の「ゴルフデビュープログラム」がある。2016年にテストマーケティングとして関東・関西各1練習場で始まり、現在は全国16練習場でテストマーケティングが継続され、PGAのオリジナルカリキュラムを提供している。

期間は6日間で、5日間はPGA会員のティーチングプロが基本から教え、最後はコースで実際にプレーしながらレッスンを受ける。費用は3万1900円(税込み)。クラブは無料レンタルできるので、動きやすい服装とスイングしやすい靴を準備するだけでいい。

「今はコロナ禍で動きがない状態です」(担当の根本修一理事)というが、ゴルフを始めたい人にとってはコースデビューまで入っているので、これからの選択肢に入るプログラムの1つだろう。

第2回緊急事態宣言は3月7日まで延びた。リモートワークなどが続く人が多いだろう。「ゴルフでもやってみようか」と思ったなら、ゴルフの入り口に立てる練習場に「とりあえずクラブを振ってみよう」と手ぶらで行ってみると、ゴルフに対するイメージに変化があるかもしれない。運動不足解消にもなる。経験すれば、次へ進みやすくなる。

そして「次」が「継続」につながってくれればいいと願う。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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