香川真司の「新天地探し」がここまで難航した訳 大物サッカー選手が直面する「30代の壁」の正体
2020年10月にスペイン2部・サラゴサとの契約を解除し、無所属状態に陥っていた元日本代表エースナンバー10・香川真司。彼の新天地がギリシャに決まった。ドイツ、イングランド、トルコ、スペインに続く欧州5カ国目、そして5クラブ目となるのが、同国1部の強豪クラブ・PAOK(パオク)だ。
同クラブはオリンピアコス、パナシナイコスとともに1部から一度も降格したことのない名門で、近年は18-19シーズン優勝などタイトル争いの常連となっている。
今季はUEFAヨーロッパリーグ(EL)本戦に進出。1次ラウンド敗退を強いられたものの、今季も現時点で国内リーグ4位と、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)やELを狙える位置につけている。香川はその牽引役として、現地に赴いたのだ。
名物オーナーに抜擢された香川
彼に白羽の矢を立てたといわれるのが、名物オーナーのイバン・サビディス会長。ギリシャ系ロシア人実業家で、フォーブス誌の億万長者ランキングに入ったこともある大富豪だ。
ジョージア生まれの同氏はロシアのたばこ会社「Donskoy Tabak」のトップとして成功し、食品加工などの企業グループ「AgrocomGroup」も創設。その後、メディア事業や不動産業にも乗り出した人物で、ロシア下院議員を務めた実績もある。ロシアのウラディミル・プーチン大統領とも親密な関係にあるともいわれる。
PAOKに出資したのは2012年からだが、2018年3月のAEKアテネとの一戦で腰に銃をつけたまま審判に抗議して3年間の観戦禁止処分と約800万円の罰金を命じられたという「お騒がせ会長」でもある。
スケールの大きな人物に抜擢された香川には、推定年俸約1億円という高額サラリーが支払われるという。契約は2022年夏まで1年半。早ければ1月31日のパネトリコス戦でデビューする見通しだ。
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