従来のビーコンなどを活用した位置情報サービスでは「従業員のおおまかな居場所を把握できても具体的な接触までは確認できないことが多かった」(同社)。
感染者が発生した場合には、主に社内でのヒアリングに基づいて濃厚接触者を特定するため、時間がかかるうえ、人の記憶によるため正確さにも課題があったという。
鹿島建設では建設現場を含む国内の複数箇所でmagickiri「Monitoring」を導入。アプリを導入したスマホを作業員に身に着けてもらったところ、作業中の濃厚接触の発生をデータから検出することに成功した。さらにこのデータを分析することで濃厚接触を減らす改善案を提示できたという。
人の呼気の流れをシミュレーション
Planning機能では、ピクシーダストテクノロジーズの空間シミュレーション技術と、感染症専門医らの助言にもとづく独自の感染リスク度の判断基準を利用し、屋内の空気の流れを可視化して感染リスクを診断する。この判断基準は日々、最新のデータによって継続的に更新している。
換気口や排気口、座席や間仕切りの配置などを元に人の呼気の流れをコンピューターでシミュレーションし、感染者がいた場合の空間内のウイルス濃度を計算。過去の感染事例などから高リスクの個所を判定し、最適な室内レイアウトや換気対策などの改善案を提案する。
自動車販売店を運営するトヨタモビリティ東京(東京都港区)、群馬県の結婚式場や旅館、飲食店などが同サービスを使って感染防止対策の検証とリスク低減を進めている。
商業施設における混雑状況を可視化するのはunerry(ウネリー、東京都千代田区)だ。無料サイト「お買物混雑マップ」でスーパー、ドラッグストアなど国内約4万9000店舗の近辺の曜日別・時間帯別の混雑傾向を調べられる。
1月7日、1都3県に緊急事態宣言が発令されたことを受け、12日からは百貨店、ショッピングセンター、アウトレットモールの計576店舗を追加した。
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