大手民間病院「コロナ患者」積極受け入れの秘訣 医療法人グループの徳洲会、伯鳳会は収益も確保

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積極的にコロナに対応する徳洲会は、収益も上向いている。外来患者が減少したことで、2020年4~5月の収益は落ち込んだ。しかし、その後はコロナ受け入れ病院を中心に利益が改善している。羽生総合病院では、11月、12月と連続で月次ベースで過去最高収益を更新。グループ全体では8月に月次ベースで過去最高益を更新した。

政府の医療機関への補助金は、第一波のときよりもかなり手厚くなっている。重症者・中等症患者を受け入れる医療機関の診療報酬は、5月に通常の2倍から3倍、さらに9月には5倍に引き上げられた。また、コロナ患者を受け入れる重点医療機関では、病床確保のために空けた病床に、1日7万円が支給されている。

ただし、補助金の申請方法や支給時期は、都道府県によってばらつきがあり、申請期間が限られるケースもある。徳洲会では補助金をきちんと得られるよう、グループ本部が各地域の支給時期を入念にチェックし、申請漏れのないよう、それぞれの病院に迅速に情報を提供をしている。

コロナを避けずに正面から身構えた

先の羽生総合病院では、埼玉県の補助金で仮設病棟に人工心肺装置のECMO(体外式膜型人工肺)を導入し、重症度が高い患者も受け入れている。こうした重症患者への診療報酬の加算が収益に寄与している。

「はじめの患者を受け入れた3月時点ではこうした補助金制度はなかったが、どんな患者も断らないという理念で受け入れてきた。(病床を拡大できたのは)感染者の少ない時期に受け入れ、(感染者対応の)経験を積める助走期間があったことが大きい。院内感染を出さずに済んでいるのは、コロナを避けずに正面から身構えていたからだ」(松本院長)

コロナ患者を受け入れながら、収益を維持している病院は徳洲会だけではない。兵庫県を中心に10病院を運営する伯鳳会グループでは、5つの病院でコロナ患者を受け入れている。伯鳳会は、戦略的なマーケティングで病院のM&Aを進め、東京都や埼玉県にも進出している医療法人だ。

伯鳳会の2020年4~12月期の経常利益は、春先の患者減少と2019年に買収した病院の減価償却費が重く、前年比で3割ほど下がっている。しかし、足元ではコロナ患者を受け入れている病院を中心に収益が回復しているという。

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