百貨店の「バレンタイン商戦」コロナに克つ秘策

オンライン販売活用しリアル店の催事も慎重に

緊急事態宣言が日本のバレンタインを直撃、今年はどうなるのか(筆者撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、首都圏をはじめ11都府県を対象として、2月8日までを目安に緊急事態宣言が出されている。このタイミングで直撃するのは、バレンタインデーだ。

2020年の日本のバレンタインデーの推計市場規模は約1310億円にのぼり(日本記念日協会による)、今やバレンタインは国民的なチョコレートシーズン。前例のない緊急事態宣言下のバレンタイン、今年はどうなるのか。都内の百貨店に経緯や状況を聞いた。

不透明なことだらけだった

1月半ばから2月にかけ、全国の百貨店が開催するバレンタイン催事は注目度が高く、年々動員数と売り上げを伸ばしてきた。しかし、昨年は新型コロナウイルス感染拡大による政府の緊急事態宣言を受け、4月8日から首都圏の百貨店は、約1カ月の臨時休業となった。そもそも、次のバレンタイン催事は開催できるのか――。そんな先が見えない不安を抱え、都内の百貨店、チョコレート関係者は準備を進めてきた。

「とにかく不透明なことだらけでした」。2月3日から始まる松屋銀座「GINZAバレンタインワールド」のバイヤー・牧野賢太郎さんは明かす。夏には日本から撤退する海外ブランドが現れ、従業員の安全確保のため出店を控えたいというブランドの声も。バレンタイン催事を行うべきかを議論した時期もあったという。

1月20日から順次、全国14店舗の高島屋で開催されるチョコレートの祭典「アムール・デュ・ショコラ」のバイヤー・古川泰照さんもこう振り返る。「いつまた百貨店閉鎖があるかわからないなか、チョコレートの発注数がなかなか決められず、毎年前年の売り上げをベースに次期目標を立てますが、今年は前年の実績が参考になりませんでした」。

1月21日から伊勢丹新宿店で始まった、三越伊勢丹が開催するチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」は、海外の人気ショコラティエによる新作や、日本初上陸ブランドが目玉商品となる。担当バイヤーの真野重雄さんは「海外出張がかなわないため、サンプルを取り寄せては海外のショコラティエとZoom会議を繰り返し、何度も意見交換しました。商品の精度向上には例年以上に苦心しています」と話す。

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