今年の会場は、徹底した感染予防対策がとられる。営業時間を予定より30分から1時間短縮し、入店時は手指消毒の推奨、サーモグラフィーなどで検温を行う。
「密回避」のため、松屋銀座は例年の1.5倍の通路を作り、1回の接客時間を制限。高島屋も通路幅を広げて、行列対策の導線を考慮、「試食用チョコレートには必ずふたをつけ、無作為に配らず、希望があれば1人ひとりお渡しします」(高島屋)。チョコの試食はぜひしたいものだが、確かに味わうときはマスクを外す。「お客さまを守ると同時に、販売員の方々も守らなくてはならない」と慎重だ。
「時差来場」を促すのは、1月16日から始まった池袋西武の「チョコレートパラダイス2021」。混雑が予想される時間をグラフで示し、少人数での来場を呼びかけている。
オンライン販売が絶好調
外出控えの傾向から、オンライン販売は好調だ。松屋銀座は、今年初めてバレンタインチョコレートのオンライン販売に踏み切った。80ブランドの商品をそろえたところ「想定を上回る滑り出しで、すでに予想の3倍売れた商品もあります」。三越伊勢丹の「サロン・デュ・ショコラ」のオンライン売り上げは前年比約2倍、 西武池袋本店のECサイトも、12月1日からチョコレートの受注を始め、1月15日時点において前年比約2倍増で推移している。
高島屋のバレンタインサイトには、初日から予想を上回る注文が入り、1月半ばで売り上げは想定の3倍になった。「アイテム数は増やさず、中身を見直し、売れ筋をしっかりそろえました。タカシマヤオンラインの利用者は、登録の必要がなくチョコレートを簡単に購入できる。継続的に強化してきたオンラインがバレンタインで花開いた感があります」。今年の売り上げ予算は、オンラインを含めて前年並みを見込む。
オンラインショップのみならず、買い物代行サービスも提案されている。西武池袋本店は、プロのドライバーによる「PickGo 買い物」を導入。スマートフォンにアプリをダウンロードしてチョコを注文すると、最短30分で指定の場所に届く。バレンタイン商品以外にも、オードブルや惣菜・パン・お酒なども一緒に注文できるという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら