節分に鉄分補給、「鬼」と「豆」が付く駅名10選 「鬼滅の刃」大ヒットで例年以上に注目集まるか

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4)九鬼(JR紀勢本線)

紀伊半島の東側、紀勢本線のJR東海側、非電化区間で尾鷲駅と熊野市駅の間にある小駅で、特急「ワイドビュー南紀」に乗っていると見過ごしてしまいそうだ。

紀勢本線は2019年7月に全線開通60周年を迎えた(編集部撮影)

山が海まで迫り、リアス式海岸なので鉄道建設は難工事を極め、紀勢本線が全通したのは1959年と幹線の中では大変遅く、最後に開通したのは三木里―新鹿(あたしか)間であった。

全通まで東の区間は紀勢東線と呼ばれ、多気から尾鷲までは戦前に開通していたものの、第二次世界大戦の影響もあって中々延伸工事が進まなかった。1957年にようやく尾鷲―九鬼間が開業。そして翌年、九鬼―三木里間が開業するまでの1年3カ月は、九鬼駅が紀勢東線の終着駅だった。

九鬼という地名は九木神社のように「鬼」の代わりに「木」も使われる。戦国時代、毛利水軍を破った「鉄甲船」で知られる九鬼水軍の九鬼氏はこの地がルーツとされている。

桃太郎伝説の地

5)鬼無(JR予讃線) 

香川県高松市にある桃太郎伝説ゆかりの地の1つ。桃太郎は犬、猿、キジなどとの鬼退治の後、鬼たちが逆襲してきたので、戦って全滅させ屍をこの地に埋めた。よって、鬼がいなくなったという意味で、鬼無(きなし)と呼ぶようになったそうである。

鬼無駅はJR予讃線の起点高松から2つ目の駅。開業は1897年で、まさに前回2月2日が節分だった年だ。朝晩にマリンライナーが停車する以外は、普通列車しか発着しない。桃太郎伝説にちなみ駅の愛称は「鬼無桃太郎駅」となっている。人気ゲーム『桃太郎電鉄』ゆかりの駅でもある。

高松方面に少し戻ったところには高松貨物ターミナル駅がある。こちらはは「四国桃太郎貨物駅」の愛称が付いている。

6)鬼瀬(JR久大本線)

鬼瀬(おにがせ)駅はJR九州の観光列車(D&S列車)「ゆふいんの森」が走る久大本線の駅。由布院と大分のちょうど真ん中、どちらからも6つ目の駅であり、普通列車しか停車しない。ホーム1面のみの簡素な無人駅で駅舎はない。

駅は大分川に沿ったところにある。地名の由来について由布市役所に問い合わせて調べてもらったが、地元に残る古文書をあたっても記述がなかった、との回答だった。

久大本線は2020年7月の豪雨で被災して一部区間ががいまも不通となっているが、3月1日にようやく全線で運転再開する予定だ。

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