プリクラの元祖・セガ、「20年ぶり再参入」のわけ 業界初の機能引っ提げ独占市場に風穴空けるか
その後、少子化やスマホ・写真加工アプリの登場によってプリントシール機の利用者が減少したことから、他のメーカーの撤退も相次いだ。現在は東証1部に上場する旧オムロン系のフリュー1社がほぼ独占する市場となっている。
そんな中、セガが再参入を決めたのは、安定的に収益を稼げるよう製品ジャンルの多角化を図るためだ。
トレンドが急激に変化する事業
セガが手がけるゲームソフトやアミューズメント機器などは流行の影響を受けやすく、1つのジャンルでシェアを獲得しても、市場自体が急速に縮小するリスクがある。かつての「プリント倶楽部」はその典型例だ。
そのためセガは、収益源が1つのジャンルに集中していると、全体の業績がその浮き沈みに影響されてしまうという危機意識をもっていた。幅広いジャンルでの利益獲得を目指すセガにとって、他のアミューズメント機器とユーザー層がまったく異なるプリントシール機市場への再参入はうってつけだったのだ。
このタイミングで再参入を決めた理由はほかにもある。まず、近年のプリントシール機市場が一定規模で下げ止まっていることだ。
日本アミューズメント産業協会によると、2018年度のプリントシール機市場の市場規模は239億円。クレーンゲームなどのプライズゲームと比べると10分の1以下にとどまるものの、キッズカードゲームや音楽ゲームと近い水準だ。なおかつ、2014年度以降はほぼ横ばいを保っている。
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