プリクラの元祖・セガ、「20年ぶり再参入」のわけ 業界初の機能引っ提げ独占市場に風穴空けるか
実際、女子高校生からは「新機種が出たら必ず1回は利用する」「友達と遊ぶときには、ほぼいつもプリントシールを撮る」という声が少なくない。
スマホでいつでも写真が撮れる時代でもなお、プリントシールが若年女性から一定の支持を集める理由について、セガは「自撮りではカメラとの距離や背景、照明の明るさの関係でつねに盛れる写真を撮れるわけではない。プリントシール機は小さな写真スタジオのような役割になっている。プリントシール機の市場は底を打った」(広報)と分析する。
フリューの機種にない機能は何か
さらに、撤退時と異なり1強のフリューに競合が限られていることも、シェア獲得を狙うセガにとっては好条件だった。
そして今回、満を持して投入した武器が、プリントシール機ならではの「盛り」が施された3秒間の動画を撮影する機能だ。「最大顧客層である女子高校生が求めているのは可愛く写ることで、ニーズは幅広くない。その中で、競合になくセガができるものは何かと考えた」(広報)。まだ世の中にない動画を生み出すことで、SNSなどでも目にとまりやすいという効果も狙っている。
開発にあたっては、ゲーム向けの映像技術で培った技術を利用した。ただセガが手がけるゲームの多くは男性を主な対象としており、ゲーム性やキャラクターに特徴がある。若年女性をターゲットとしたゲームの開発には不慣れだったうえに、プリントシール機は微妙なニーズやトレンドに対応する必要がある点で他のゲームと異なる。
そこで、女子高校生の顔やメイクのトレンドをモニター調査などで研究。肌の質感や光の当たり具合、目の大きさなどについて細分化された好みを分析した。
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