日本企業にも好機! インドの地殻が動いた

第1回 「3度目の独立」を果たし、前進するインド

BJPは優位に選挙運動を進め、そのスローガンは“ナレドラリズム”と呼ばれるムーブメントを巻き起こし、成長に向けて共に努力しようという空気をインド国民の間に醸成していきました。モディ首相が半年の間に演説した集会は1800を数え、そのすべてがモディ氏の話を聞こうとする人々であふれかえりました。

モディ首相は「問題を解決すれば、インドは2ケタの経済成長を実現できる」と明言しただけに、新政権に寄せる人々の期待は、非常に高いものがあります。

この連載を進めるにあたり、まずは「モディ政権下のインド」とはどのような国になるのか、5つに分けて概観しておきます。

100万人の新規雇用でGDP成長は1%上乗せ

(1)経済成長が加速

インドは地方の利害を代表する地方政党が1000以上も存在するため、国としてまとまらず、それが政治的な問題を引き起こすこともよくありました。しかし、今では単独の全国政党が下院で過半数を獲得したため、政策決定や司法・裁判、州間の通商といった懸案事項が一気に動き出すはずです。

モディ政権は政策決定に州政府の意見を取り入れることで、経済成長、貧困撲滅、教育と健康という問題を全国的に解決することが可能になります。貿易やその他の政策が適切であれば、製造業と農業の発展が促され、それが雇用の創出にもつながります。アナリストによれば、100万人の雇用がGDP成長率を1%押し上げるそうです。つまり、もし、300万人の雇用を生み出せば、現在のGDP成長率5%を8%に引き上げることができるわけです。

(2)各種手続きが簡便に

現在、インドで会社を設立しようとすると、70から80の手続きが必要で、これが国内企業および外国企業にとって大きな障壁となっています。労働法も従業員を雇用する際に二の足を踏みたくなる複雑なものでした。モディ政権はこれを改革します。ごく一部の大型案件を除き、すべての手続きが州レベルで終わるワンストップの窓口を創設する予定です。

すでに事務手続きを簡略化し、あらゆるレベルの役人を利用者本位とする取り組みが始まりました。これで汚職役人による手続きの遅れが改善し、日本企業にとっても現地での企業活動をやりやすくなるはずです。

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