外国人投資家はまだ日本株を買ってくるのか アベノミクス第二幕を仕掛けるやつら

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「今年に入り日本株はレーダーから外れた」――。シンガポール在住のヘッジファンド関係者は、年明け以降に外国人投資家の買いが細った理由をこう解説した。昨年、過去最高となる15兆円を買い越し、アベノミクス相場を主導した外国人は、もはや日本株に対する興味を失ったのだろうか。売買シェアで6割を超える彼らの動向は今後の株式市場の先行きを大きく左右するだけに、すべての相場関係者にとって最大の関心事だ。

上昇基調が止まった株価

昨年は日本銀行の異次元金融緩和がもたらした円安の流れや脱デフレ期待に乗り、日経平均株価は5割強上昇、年末には約6年ぶりに1万6000円台を回復した。しかし、今年は一転、外国人からは売りが目立ち、株価も上昇基調が止まってしまった。

期待されていた日銀の追加緩和が実施されないうえ、消費増税への警戒感も強く、さらには企業業績の今期予想が保守的だったことが、外国人の買いの手が止まった理由として挙げられている。アベノミクス第3の矢である「成長戦略の中身を見極めたいとの声も多い」(国内証券)という。

一口に外国人投資家と言っても高速取引を繰り返す短期投資家から、数年かけて投資を行う長期投資家までその顔ぶれはさまざま。前出のヘッジファンドは大規模な売買を短期的に実施し、政策イベントなどにいち早く目をつけて相場の流れを作る傾向がある。年明け以降は、そのヘッジファンド勢がいったん撤退したようだ。一部は、新政権誕生で「モディノミクス」期待が高まるインド株市場に向かったと見られている。

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