時短で儲かる店も出現「1日6万円」協力金の是非

足並みをそろえない飲食店経営者たちの本音

普段に比べると人通りは少ない(1月9日、筆者撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、緊急事態宣言の対象は、計11都府県に拡大した。政府は感染拡大の要因として飲食店を挙げ、20時までの時短営業を要請。協力すれば、1店舗につき1日6万円の協力金が支給される。

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

筆者は新宿で、小さなバーを2店舗経営している。どちらの店舗でも、6万円という金額は正直、通常の売り上げより大きい。

一方で、大きな店舗を複数経営している飲食事業者には、少なすぎる金額だ。時短要請に対し、飲食店はどのような判断・対応をしているのか。緊急事態宣言発令後の新宿の様子や、飲食事業者や取引業者を取材した。

短期的には「休業しても儲かってしまう」

まず筆者の状況からお伝えしたい。筆者が経営するバーは5席と7席。家賃は約20万円と約10万円。客単価は約2000円程度で、コロナ前は1日の売り上げが2万~4万円ほどだった。

第3波が訪れ、昨年11月に22時までの時短要請が出てからは、顕著に客足が減った。売り上げは平均1万円台、数千円のときもあった。アルバイトスタッフの人件費もかかるため、赤字が続き、協力金がないと立ち行かない状況だ。

今回の時短要請に伴い、お店はどちらも休業することにした。しかし先に書いたとおり、1日6万円という金額は、通常の売り上げより大きい。あくまで短期的な視点だが、儲かってしまうのだ。

コロナの収束が見えない中、また収束後も客足が戻るかわからない状況で、経済的に余裕ができるのは非常にありがたいというのが、筆者の立場からの本音である。

ただ同時に、複雑な思いもある。1日6万円ではまったく足りない飲食事業者や、酒屋など取引業者への支援は、十分と言えるのだろうか。もちろん、ほかにも困窮している業界がたくさんあることは重々に理解しているが、本記事では飲食業者・関連業者にフォーカスして実情を届けたい。

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