マクラーレン「GT」、2700万円の実力を徹底試乗 ゴルフバッグ2個が載るスーパースポーツ誕生

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マクラーレンGTのインテリア(東洋経済オンライン編集部撮影)

電動調整式コンフォートシートには、シートヒーテッドも備える。ソフトグレイン・アニリンレザーのカラーリングは、ホワイトがベースということもあるが、本革の仕上がり具合とあわせて清潔感が漂う。メーターコンソールまわりは、傾斜したフロントグラスへの映り込み防止のためにブラックが基調だが、それが室内のコントラストを生み出している。

 

ゴルフバッグ2個、420Lという大容量の荷室

後方には、ミッドシップ車両にあるはずのインテークサージタンクや、エンジン熱を排出するようなパーツの類がない。それどころか、2脚のシート後方には、バルクヘッドを挟み、420Lのラゲッジスペースがエンジン上部に確保されているのだ。

マクラーレンGTのラゲッジスペース。ゴルフバッグ2個の積載が可能だ(東洋経済オンライン編集部撮影)

そのスペースベースには、NASAと共同開発された「スーパーファブリック」が採用され、フルセットのゴルフバッグが2セット積載可能だ。スキーセットであれば185cmクラスを2セット+ブーツやウェアの積み込みも可能だろう。

これは、長期にわたる最高峰レースへの参戦から得られたノウハウで、徹底的に低重心にクルマを作り込んできた技術の賜物だろう。このGTを含め、すべてのマクラーレンの市販ロードカーは、F1マシンと同じようにエキゾーストパイプの取り回しを工夫し、エンジン高をリアタイヤより低い位置で完結しているのだ。結果的には、正しいハンドリングとオーナードライバーには嬉しいユーティリティースペース確保という恩恵にあずかっているわけだ。ステアリングまわりやシート位置の調整幅は広く、インテリアに手を加えることなく、最適のドライビングポジションを設定できる。

マクラーレンオリジナルのV型8気筒3994ccツインターボのエンジンスタートは、センターコンソールにあるスイッチを押せばいとも簡単に着火する。一旦排気バルブが開くようで、瞬間的には快音が響く。同じく、コンソールにあるシフトスイッチのDモードを押せば走行可能だ。アクセルを踏めばパーキングスイッチはオートキャンセルされる。

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