「富裕度」不動のツートップ、浦安と武蔵野 部門別「住みよさランキング2014」(下)

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「住居水準充実度」は珠洲(石川)の首位変わらず

「住居水準充実度」では珠洲市(石川)が5回連続でトップとなった。このカテゴリーは、今回は採用指標の更新がなく、昨年と同じデータでの評価のため、順位の変動がなかった。

このカテゴリーのトップ10は、北陸や東北地方のとくに山間部や半島部などに位置する、どちらかというと過疎化の進んでいる地域の都市で占められている。

実際、この地域には大きな作りの家が多い。その背景として、以下のような地域特性が挙げられる。

・何世代にもわたり基幹産業の農林水産業に従事し代々の持ち家に住む世帯が多い

・それに伴い、3世代同居比率が全国平均よりも高い

・地域内での相互互助関係が強く、冠婚葬祭などの際に多くの人を自宅に招くような慣習がある

なお、採用指標の1つである「世帯あたり住宅延べ面積」は、「住宅・土地統計調査」によって更新される。

この2013年調査結果は今年の7月以降、順次公表される予定だ。

5年間の変化が反映されるだけに順位の変動は必至で、来年以降のランキングにも要注目だ。

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加藤 千明 ファイナンシャル・プランナー、「アメリカ企業リサーチラボ」運営

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かとう ちあき / Chiaki Kato

大手証券会社勤務の後、1993年7月、東洋経済新報社に入社。主に統計指標をベースとした刊行物を担当する一方、電機・化学業界担当記者としてITバブルの全盛期と終焉を経験。その後は、マクロ、マーケットおよび地域動向を主戦場に、データをもとにした分析、執筆などを行う。2005年より『東洋経済 統計月報』編集長、2010年より『都市データパック』編集長。『米国会社四季報』編集部を経て、2021年2月に退社。現在はファイナンシャル・プランナーとして活動するかたわら、アメリカ企業の決算情報を中心にSNSで発信。

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