人手が全然足りない!「介護業界」の新たな知恵 短時間でも働けるマッチングサービスの実態
介護施設側から見た「カイスケ」の主な特徴として、武藤社長は「すぐに」「安くて」「いい人材」が来てくれる、という3つを挙げる。
「すぐに」というのは、スキマワーカーを人手不足時に単発で呼べるということと、最短で当日に呼ぶことができるということだ。介護施設でのスキマワーカーの実際の活用の仕方は、次のようになっているという。
② 施設スタッフが1~2週間先に休暇を取るための穴埋めなどとして呼ぶ:30%
③ 人手の手当てがつかず当日〜3日以内に呼ぶ:10%
「安くて」というのは、スキマワーカーに支払う時給は、介護施設側で設定できるが、カイテクに支払う手数料を含めて1560円から利用できる点だ。派遣会社の介護福祉士の資格を持っているスタッフだと2千円前後なので、それに比べるとかなり安いという。
また「いい人材」というのは、1つはカイスケに登録しているスキマワーカーは有資格者で、かつ介護福祉士が7割を占めていること(3割は、初任者研修、実務者研修の保有者)。「派遣会社のスタッフは、介護資格がない人や未経験者が多く、それに比べるといい人材といえる」(武藤社長)。
マッチング率は9割を超えている
またカイスケでは、スキマワーカーと施設側の相互評価制度を導入している。ワーカーも評価されるので変なことはできず、いい人材が長く続けられる制度にしているそうだ。
同社が、介護ワーキングシェアサービスを行っているエリアは、現在のところ首都圏を中心にしており、有資格者スキマワーカーの「カイスケ」の登録者数は、2020年11月末で2000人を超えた。「最初の頃は、仕事はなかったが登録者はどんどん増えてきた。やはりニーズは高いと感じている」(武藤社長)。
一方、介護施設の登録数は、2020年11月末で150事業所。この点について武藤社長は、「素直に言って、登録事業所も仕事の依頼数もまだまだ少ないが、介護事業所の人材不足対策となることが一番重要なことなので、マッチング率を最も重視している。 マッチング率は90%を超えている」と説明する。
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