英語の音がオチになっているケース。
Nobody knows.
No body, noseの発音がNobody knowsと同じ
本当につまらないケース。
2匹の金魚が水槽の中にいます。片方がもう一方に聞きます。「これどうやって運転するかわかる?」。
……もしかするとこのケースが一番多いのかもしれません。ちなみにこうした、しょうもないジョークを英語では「A Dad Joke」、つまりオヤジギャグと呼んでいます。
日本語にすると語順が変わってしまう
もう1つ、これは私の持論ですが、日本語にしたときに語順が変わることもいまひとつ日本語になったときオチが決まらない原因ではないかと思っています。
Son: “When Lincoln was your age, he was President.”
父:リンカーンがお前の歳の頃、暖炉の明かりで本を読んで勉強していたんだぞ。
息子:リンカーンはお父さんの歳の頃、大統領だったんだよ。
これは英語の場合が文の最後にくる補語(C)や目的語(O)にオチを持ってくるので、最後のワンワード(上記の例ではPresident)でオチを聞いてドっと受ける、という構造であるのに対し、日本語にしたとき、目的語の後に動詞がくるため、いわば文中でオチてしまうのでしまりません。
運よく日本語訳したときにオチが最後に持ってこられる場合、英語のジョークでも違和感なく笑えるものです。例えば、
Doctor: Don’t worry. Mine too.
患者:先生、私手術初めてなんで、心配なんです。
医者:ご心配なく、私も初めてです。
こんな感じですね。ちなみにジョークにはいくつかの類型があって、このDoctor and Patientというのもいわゆる「テッパンネタ」の類型です。日本でも「医者コント」という分野があるそうですね。
医師と患者の会話というのは一種の緊張状態にありますので、そこで本来深刻な話をするべき医師が(この類型ではボケるのは必ず医師の方です)ポイントのずれたことを言うことでその緊張が一気に緩和される「緊張と緩和」という笑いの法則が適用できます。この緊張と緩和のパターンでほかには警官コント、博士と助手、軍隊コントなどがあります。ここに洋の東西はないということでしょう。
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