「英語のジョーク」が日本人にはつまらない理由 外国人の発想がつまらないというより言葉の壁

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もう1つ、ビジネスにも応用がきくジョークの種類をご紹介します。それは「Good news bad news」です。折角なので医者と患者のやり取りを使ってみます。

Doctor: I have some good news and bad news. The good news is that your tests show that you have 24 hours to live.
Patient: That's the good news? What's the bad news?
Doctor: The bad news is that I forgot to call you yesterday!
医師:いい知らせと悪い知らせがあります。いい知らせは、あなたは余命24時間ということです。
患者:それのどこがいい知らせなんです? じゃあ悪い知らせは?
医師:悪い知らせは、それを昨日電話するのを忘れていたことです。

ビジネスの場でもいい知らせと悪い知らせは得てして同時にやってきます。例えば、
「いい知らせと悪い知らせがあります。いい知らせは、A社と大型の商談をまとめました」
「そうか!で、悪い知らせは?」
「わが社の原価よりも安い値段を要求されています」
こんな感じですね。

上司に報告しにくい時などはこの「Good news bad news」をつかって報告すると比較的穏やかに話を聞いてくれるかもしれません。ただ、ジョークで落としてしまってはまずいこともありますので注意しましょう。

気をつけたい「エスニックジョーク」

ピンチをジョークで切り抜ける、というのも英語圏のビジネスの世界ではよくあります。以前国連でスピーチしていた麻生首相(当時)が、通訳の機械が故障してしまった時に、「It's not a Japanese machine, I think. No?(これは日本の機械じゃないでしょう?)」と言って場を和ませたエピソードが有名ですね。

最後に、ネットなどで英語のジョークを調べると意外と出てくるのが、俗に「エスニックジョーク」といわれるシリーズです。例えば、

「3カ国語を話す人のことは何と呼ぶの?」
 「トライリンガル」
 「2カ国語を話す人のことは何と呼ぶの?」
 「バイリンガル」
 「1カ国語しか話せない人のことは何と呼ぶの?」
 「●●●●人(自国の国名を自虐的に入れる)」

確かにちょっとクスッとしてしまうネタではあるものの、昨今こうした国や人種をステレオタイプに決めつけてしまうようなジョークはあまり言うべきでない、という風潮があります。特に英語のSNSの世界は、想像以上に世界とつながっていますので、思わぬトラブルに発展しかねません。ビジネスで英語を使う立場の人なら、こうした今の価値観がどこにあるのかということにも敏感であるべきでしょう。

デビット・ベネット テンストレント最高顧客責任者

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David Bennett

1979年にジャマイカで生まれ、カナダ国籍を持つ。カナダトロント大学大学院卒。早稲田大学にて日本語を習得、学習院女子大学大学院にて日本古典文学を学ぶ。東京でコンサルタントとして社会人キャリアをスタート。AMD社コーポレートバイスプレジデント、および同社のレノボアカウントチームのゼネラルマネージャーを務め、コンシューマー、コマーシャル、グラフィックス、エンタープライズプラットフォームなど広範な事業を手掛ける。2018年5月レノボ・ジャパン社長に就任、2022年6月から現職。古典文学が好き。

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