米生保最大手メットライフが日本進出、アリコ買収の本当の狙い--ウィリアム・J・トペタ・メットライフ国際部門社長

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 世界第2位という生保マーケットの規模があり、それ相応のポテンシャルがあります。ただ三井住友海上との合弁(変額年金など銀行窓販商品)の形で、5年前に競争できる土台を作り、今回のアリコ買収でようやく、フルラインでの本格参入ができることになったわけです。

メットライフが強みとしている生命保険、退職給付、年金などに大きなビジネスチャンスがある。アリコと組むことで、日本市場が求めるものを提供できると確信しています。

特に、これから伸びると見ている三つのセグメントにおいては、今までとは違ったアプローチが必要と考えています。

その一つが、定年退職前・退職後の顧客を対象にした商品です。貯蓄型の年金などは、定年退職前に計画を立て、また継続的に支払われる年金をどのようにして確保していくかが重要です。それに対してアドバイスし、カスタム化した商品を提供できるのは、われわれであると自負しています。

もともとメットライフは、企業(団体)向け・個人向け双方の年金保険について、専門知識とノウハウを蓄積してきました。定年退職後の生活設計を考えている顧客に、的確な商品を提供できるポジションにいるわけです。

アリコジャパンと組むことで、こうした商品を日本で販売することができます。アリコジャパンが持つ通販、窓販、直販などさまざまな販売チャネルと、その販売チャネルを通じて的確な商品を提供できる位置に着いたといえるでしょう。

未婚女性向けなどまだまだ開拓余地

--年金以外で、これから伸びると考える二つの分野とは何ですか。

一つが未婚女性の市場。日本では増えていると聞いてますが、未婚女性が求める商品には、もちろん定年退職を迎える世代とは違うニーズがあります。もう一つが、結婚しているが、子供がいない夫婦層。これも増えつつありますが、こうした顧客セグメントに合った商品を取りそろえること、そしてアリコジャパンが持つ販売チャネルの中から、それに合った販売チャネルを活用していくことが重要です。

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