地デジ完全移行の難題、遅れる「ビル陰」対策

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地デジ完全移行の難題、遅れる「ビル陰」対策

地上デジタル放送の完全移行に大きな狂いが生じている。問題となっているのは、ビルやマンションに設置されている「共聴施設」のデジタル化対応だ。

放送波の受信にはアンテナが必要だが、高層ビルが障害となり、電波が届かない難視聴世帯が存在する。この場合、現状は原因となる建物がアンテナ代わりとなる共聴施設を設置している。都心部を中心に全国に約5万6000(影響世帯は約600万)ある。

だが、総務省の調査によると、デジタル化対応済みの施設は2009年末で25・8%(同年9月末18・7%)。昨年12月、同省が「共聴施設デジタル化緊急対策」で掲げた目標値(10年3月時点で対応率50%)には、とても届きそうにない。

こうした事態を踏まえて、3月11日には、改修費用の助成拡充など追加策を盛り込んだ「共聴施設デジタル化加速プログラム」が発表された。

煩雑な移行作業

対応の遅れは、デジタル化プロセスが煩雑なうえ、当事者間の協議が思うように進んでいないからだ。

デジタル波は電波障害に強いため、アナログ放送からの移行で難視聴地域の減少が見込まれている。このため共聴施設を置く建物は、まず地デジ移行後の受信状況を事前調査する必要がある。

障害にならないと確認できれば、アナログ用の共聴施設を撤去することになる。周辺世帯には個別でデジタル用アンテナを新設するか、ケーブルテレビなどへの加入が必要となることを周知しなければならない。依然、建物が障害になる場合は共聴施設の改修を行う。

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