「合わない机」使っている人が感じる思わぬ不調 コロナ禍で進む「フリーアドレス」の盲点とは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
その不調、机と椅子のせいかもしれません(写真:muu /PIXTA)
自宅だと勉強や仕事がいまいち捗らないという人は多いだろう。自宅が東大卒整理収納アドバイザーの米田まりな氏は、小学生のときから現在に至るまで自宅作業で成果を上げてきた。米田氏によれば、ちょっとした工夫で、効率よく集中できる空間はつくれるそうだ。本稿では、『集中できないのは、部屋のせい。東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』)の著者、米田氏が、自宅での仕事・勉強が捗る部屋づくりのノウハウを紹介する。

フリーアドレスが「燃え尽き症候群」を招くことも

「オフィスより自宅で仕事をするほうが、長時間働いたように感じ、疲れやすい」という声を多く聞きます。「やっぱり自分には、同僚との会話が必要なんだ」と結論づける方も多いのですが、デスクと椅子が、あなたの座高に合っていないだけかもしれません。

産業衛生学雑誌に掲載された論文(「フリーアドレス形式オフィスレイアウトでのVDT作業者の姿勢および身体的疲労感」2 0 06年・独立行政法人産業医学総合研究所)から、興味深い結果が明らかになっています。

この研究では、システムエンジニア職に従事する人を対象に、固定席とフリーアドレス座席(固定席が決まっておらず自分で座る席を選ぶ形式)それぞれのグループで、作業時間とストレス・疲労の関係性を調査しています。結果として、フリーアドレスのグループは、踵が浮いた姿勢で作業している人が多いため、目の痛み・首や肩の凝りのほか、長く働いたことによる「精神疲労」が症状として表れました。

これらの症状が蓄積すると、「燃え尽き症候群(バーンアウト)につながります。燃え尽き症候群とは、「いままで熱心に仕事に取り組んでいた人が、急に熱意や意欲を失ってしまう」状態を指す言葉です。無気力・無感動になる、仕事に対してやる気や情熱を感じられなくなる、相手に対してぞんざいな対応をするといった兆候が表れます。

次ページ自分にあったデスクと椅子の高さは?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事