「合わない机」使っている人が感じる思わぬ不調 コロナ禍で進む「フリーアドレス」の盲点とは
フリーアドレスが「燃え尽き症候群」を招くことも
「オフィスより自宅で仕事をするほうが、長時間働いたように感じ、疲れやすい」という声を多く聞きます。「やっぱり自分には、同僚との会話が必要なんだ」と結論づける方も多いのですが、デスクと椅子が、あなたの座高に合っていないだけかもしれません。
産業衛生学雑誌に掲載された論文(「フリーアドレス形式オフィスレイアウトでのVDT作業者の姿勢および身体的疲労感」2 0 06年・独立行政法人産業医学総合研究所)から、興味深い結果が明らかになっています。
この研究では、システムエンジニア職に従事する人を対象に、固定席とフリーアドレス座席(固定席が決まっておらず自分で座る席を選ぶ形式)それぞれのグループで、作業時間とストレス・疲労の関係性を調査しています。結果として、フリーアドレスのグループは、踵が浮いた姿勢で作業している人が多いため、目の痛み・首や肩の凝りのほか、長く働いたことによる「精神疲労」が症状として表れました。
これらの症状が蓄積すると、「燃え尽き症候群(バーンアウト)につながります。燃え尽き症候群とは、「いままで熱心に仕事に取り組んでいた人が、急に熱意や意欲を失ってしまう」状態を指す言葉です。無気力・無感動になる、仕事に対してやる気や情熱を感じられなくなる、相手に対してぞんざいな対応をするといった兆候が表れます。
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