46歳「昆虫食」を究める彼女の真っすぐな生き方

「世界を救う」なんて意識の高いことじゃない

大学は順当に卒業できそうだったが、世はバブルの後の氷河期世代だ。

大学時代には、ミニシアターでアルバイトをしていたが1人の定員に対して、50人も応募が殺到していた。

「そんなでしたから大学生のときに『まともに就職はできないだろうな』と感じました。だから制作会社とかでアルバイトをして、そのままもぐりこむしかない!!と考えました」

最初は、版下を作る会社に入社した。ただそこは関西に本社がある会社で、社員全員が関西人であり東京生まれのギリコさんにとっては、どうにも居心地が悪くて辞めた。

その後、とある出版社に入ることができた。

【2021年1月11日14時33分追記】関係者のプライバシーに配慮して初出時の記載を一部修正しました。

「『絶対に編集者にはなれない』っていうのが採用時の条件でした。仕事は雑用だけです。ただ、そのうちに読者ページの原稿などを書かせてもらえるようになりました」

そんなおり、編集の先輩が新しい雑誌を作ることになった。人手がいるからと呼ばれそちらへ移ることになった。晴れて編集者になったが、残念ながら雑誌は数号で廃刊になってしまった。

その後、再び求人情報を調べて転職した。

「フリーランスだけど、出版社に机をもらえて仕事ができるという立場でとある出版社の編集部に入りました。編集部から仕事は回ってきますし、フリーランスとして他社から仕事を受けてもいい立場でした」

2足のわらじをやめ、完全フリーランスに

その時代は、女性誌で美容健康系の記事を作ることが多かった。たまに漫画家のインタビュー記事などが回ってくると、サブカルチャーを愛するギリコさんにとってはうれしかった。月日を重ねるうちに、段々とフリーランスの仕事が増えた。2足のわらじは大変になったので、完全に自宅での仕事に切り替えた。

そんな2008年頃、仕事でミクシィ(mixi)を使わなければならなくなった。

「ミクシィで初めてSNSに触れました。

仕事の後もミクシィは続けて、ホラー漫画やホラー映画のコミュニティ(同じ趣味の人が集まる場所)を覗くようになりました。そうしたら知らない人から急に、声をかけられました」

インディーズマガジン『TRASH-UP!!』というミニコミ誌を作るから、その中で原稿を書きませんか?とお願いされた。

「思い切って、やってみることにしました。それまでは女性誌で真面目な記事しか書いたことなかったので『なんて自由に書いていいんだ!!』って驚きました」

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