アメコミ映画「何作出ても」ヒットが続く理由 著作権を出版社が持ちストーリーを「いじれる」

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『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』など、アメコミ映画のヒットが続くその理由とは?(写真:crisserbug/iStock)
漫画やアニメなど「コンテンツ」の供給者として、世界でも存在感を見せる日本。
ハリウッドでトム・クルーズ主演のSF大作『オール・ユー・ニード・イズ・キル』をプロデュースした福原秀己氏は、「現代はコンテンツが世界経済を動かす時代」「2030年、日本は工業製品ではなくコンテンツの輸出大国になる」と言います。
本稿では、福原氏の新著『2030「文化GDP」世界1位の日本』から一部抜粋しお届けします。

世界を席巻するマーベルの「アメコミ・パワー」

マーベルは、1939年創業のアメリカン・コミック(通称「アメコミ」)の出版社である。『スパイダーマン』や『アベンジャーズ』など、数多くのスーパーヒーローもののヒット作を有し、日本でも再編集版が出版されている。

アメコミは、もともと、1作品1話から数話ごとに出版される薄手のぺーパーバックの雑誌である。日本のマンガ雑誌のように、複数のマンガ家の作品が掲載されることはない。

マーベルは、1990年代には、アメコミ不振から会社更生法の適用、そして更生会社からの脱却など浮沈を繰り返し、一時は日本の出版社への身売りが噂になった。もとよりコアファン向けのアメコミ出版社であって、事業規模は小さく、一国経済という観点からの注目を浴びるような存在ではなかった。

ところが2000年代に入り、マーベルの人気キャラクター作品『X−MEN』が実写映画化されて大ヒットすると、これを機に『スパイダーマン』をはじめとする自社保有のキャラクターを次々に映画化し、大成功を収める。

そして2009年、ディズニーに40億ドル(約4400億円)で買収され、以後、ハリウッド映画での大躍進が続く。いまや世界規模の経済的インパクトを持つ巨大なコンテンツ会社に変貌した。

アメリカのコミックやアニメーションのIP(インテレクチュアル・プロパティー:知的財産)、つまり商材であるコンテンツが、パワーシステムを構築していく過程を、まさにマーベルに見ることができる。

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