ガラスが5500年前に作られたという意外な真実 「あれ」をいつ、誰が、どこで発明したのか?
ありとあらゆるものの「はじめて」
この本が、はじめてについて書いたほかの本と異なっている点は何だろうか? それは、とても幅広く、包括的な内容を扱っているだけでなく、私の知るかぎりでは歴史的偉業をきちんと取り上げている唯一の本であるという点だ。
つまり私は、西欧の近代的な道具類を中心に据えるのではなく、エジプト、中国、中東で花開いた古代文明の遠い祖先がもっていた発明の才にも、きちんと目を向けようと考えた。
そうしてみると、産業化以降の発明品だとばかり思っていたものの多くが(たとえばエアコン)、実際には何千年も前に作られたものや大昔の人々の創作を再発明したり改良したりしたものにすぎないとわかり、驚かされるばかりだ。
伝統的な創意工夫よりも現代の科学技術を重んじることによって生じる全体的なアンバランスを取り払うと、「はじめて」の表彰台の「金メダル」はアメリカと古代世界の共同受賞、銀メダルを分け合うのは英国とフランスであることがわかってくる。



















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