風邪でもないのに「せきやくしゃみ」が出るワケ

その症状「寒暖差アレルギー」かもしれません

「寒暖差アレルギー」は、ちょっとした工夫で気をつければ予防することが可能と言われています(写真:elise/PIXTA)

冬到来を目前に控え、朝晩冷え込む日々が続いています。この時期、寒い屋外から暖房の効いたオフィスや電車内に移動したり、冷えた廊下から暖かいリビングに移動したりする機会が増えるかと思います。

こうした寒暖差の大きい環境にさらされる季節になると、突然くしゃみや鼻水が多くなる方がいらっしゃいます。寒い屋外から急いで暖かい会議室に駆け込んだら、鼻がズルズル……鼻水やせきの音に敏感なこのご時世、ちょっと肩身の狭い思いをした経験がある方もいらっしゃいます。

「寒暖差アレルギー」の特徴

こうした症状は風邪の引き始めでしょうか、それとも遅めに現れた秋の花粉症でしょうか? それは、もしかすると「寒暖差アレルギー」と呼ばれるものかもしれません。

寒暖差アレルギーは、日夜の気温差や屋外と室内の温度差など、寒暖差の大きい環境において、透明でサラサラとした鼻水や鼻のムズムズ感、くしゃみといった症状がでる疾患です。こうした症状が花粉症のような、いわゆるアレルギーに類似しているため「寒暖差アレルギー」と呼ばれていますが、医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ぶのが正確です。

アレルギーであれば、なんらかの抗原(=アレルギーの原因物質)に対し、体内の免疫が過剰反応することで症状が出るため、検査をすると花粉やホコリなどの原因物質が見つかります。

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一方、血管運動性鼻炎は寒暖差によって自律神経のバランスが崩れることが原因です。その結果、通常であれば寒いときは鼻の粘膜の血管が収縮、暑いときは拡張するところ、この調節がうまくいかなくなり、鼻の不調につながるのです。

このように、症状は一緒でも、花粉症などのアレルギーとはメカニズムが異なります。原因物質がないため、検査をしても原因物質が見つからないことが特徴です。ほかにアレルギーと異なる点としては、目のかゆみがないことも特徴的です。

また、自律神経の乱れからだるさ(倦怠感)を覚えることも少なくないため、心配されやすいものとして風邪や新型コロナウイルス感染がありますが、血管運動性鼻炎では発熱が見られないことが区別のポイントとなります。ウイルス感染ではなく一時的な反応であるため、鼻水やくしゃみなどが持続せず、しばらくすると症状が治まることも重要な鑑別点となります。

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