スクープ!「スキー連盟クーデター騒ぎ」の真相 選任否決された皆川賢太郎・競技本部長が独白

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ですので、スポーツ庁から認定を受ける競技別強化拠点について、従来からある札幌(北海道)・白馬(長野県)のジャンプ台に加えて、新たにアルペン拠点(長野県)、スロープビックエア拠点(宮城県)、ハーフパイプ拠点(青森県)を設置し、強化環境の整備を進めました。

私としてはまず中央集権体制で組織の立て直しを断行し、財政が安定したところで、地方の加盟団体にも恩恵が行き渡る策を打っていきたいと考えていました。しかし、残念ながらその趣旨は伝わりませんでした。置き去りにされたという不満が地方の加盟団体に募っていたのかもしれません。

――改革の趣旨を説明し、理解してもらう努力が足りなかったのでは?

努力が足りなかったと言われれば、そうかもしれません。

以前は会長が地方の各ブロックを回って連盟の方針を説明する行脚をしていた、と否決後に評議会で聞きました。北野体制では役割分担を重視していたので、ブロック理事が中央の方針や情報を地域の方々に伝えていると思っていました。競技本部長として甘えがあったのかもしれません。

――それが今回はブロック理事(地域ブロックから選ばれた理事)の中にも否決した人がいた。

ブロック理事には改革の趣旨を理解してもらえていると思い込んでいたので、その点は北野会長と私の努力が足りなかったのだと反省しています。

組織には新陳代謝が必要です。組織が硬直化しないためにも競技本部長という職に長く就いていたいとは思いません。スキー連盟の成長に新陳代謝は重要なことだと思います。

真実とはまったく違う情報を流している人がいる

しかし今回、こうして私の考えを述べさせてもらったのは、北野体制で取り組んだ4年間で進めてきたスキー連盟改革の意義、中身をしっかりお伝えし、正当に評価していただきたかったからです。

みながわ・けんたろう 1977年生まれ。アルペンスキー日本代表としてトリノ五輪では4位に入り、日本人として50年ぶりに入賞。2014年に現役引退後、2015年全日本スキー連盟常任理事に就任。2017年から競技本部長

評議員の中に、これまで北野体制でやってきたことを知っているのに、真実とはまったく違う情報を流している方がいるのは知っています。少なくとも間違った情報、ゆがんだ情報で判断することは中央競技団体として、そして公益財団法人としても問題を感じます。

10月18日の評議員会後、私は「相互理解に欠けていたことが今回の本質的な問題であるならば、評議員に説明するために地方を回ります」を申し出ましたが、残念ながら勝木(紀昭)暫定会長や矢舩専務からは了承を得られませんでした。

その代わりに「評議員会で集約して説明しろ」との指示がありましたが、毎年、強化選手や強化スタッフに伝えている競技本部の組織方針をまとめた資料は約80ページあります。選手やスタッフには2日間かけて伝えており、評議員会で与えられたわずか10分程度では、とても正しく伝えることができなかったのは心残りです。

━━11月15日に理事候補を選考する委員が選ばれました。12月6日の臨時評議員会では選考委員が理事候補を提示し、新しい理事が選ばれます。

選考委員には約3週間、スキー連盟の発展と強化育成など幅広く議論していただき、民主的かつ公平な観点で、そして組織ガバナンスをしっかり見据えたうえで、新しい理事候補を選んでいただきたいと思います。

また評議員の方々には、正しい情報や状況をきちんと確認する、あるいは事実関係について説明を求めていただき、信念を持ってご判断いただきたいと切に願います。

野中 大樹 東洋経済 記者

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のなか だいき / Daiki Nonaka

熊本県生まれ。週刊誌記者を経て2018年に東洋経済新報社入社。週刊東洋経済編集部。

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