「お酒のカロリーでは太らない」医学的な根拠

ビールより「糖質ゼロ」のほうが油断ならない

「お酒は太る」とされるのは、実は「お酒よりもおつまみのせい」というのは本当なのだろうか(写真:foly/PIXTA)

「お酒は太る」とは、もう何十年も前から言われているが、実際どうなのか? 実はいまだに決着がついていない。……と言ってしまうと終わりなのだが、科学的にわかっていることもある。以下、できるだけ「太らない」飲み方を目指すために、知っておくべきことをまとめてみたい。

まず、「お酒が太る」と簡単に断言できない理由は単純で、太るメカニズムが複雑なうえに、酒類によっては糖質が多かったり、飲酒と食事が切り離せなかったりと、純粋にアルコールだけの影響を考えて済む話ではないからだ。

つまり「お酒で太る」にも、①アルコールが直接の原因となる場合、②酒類に含まれる糖質(炭水化物のうち食物繊維を除いたもの)に原因がある場合、③飲酒と行動パターンに関係がある場合があり、それぞれが関与しあっている。

「1日2缶」でメタボ1.42倍

世界各国のさまざまな肥満に関する研究結果をまとめた論文では、少量~中程度の飲酒では結果がまちまちで、過度の飲酒はおおむね体重増加につながる、と結論づけている。左党の方々に追い打ちをかけるようだが、少量の飲酒でも体重増加につながるとの研究報告も、2020年9月の国際欧州肥満学会で報告された。

1日当たり缶ビール(355ml)半分以上のアルコール摂取で、肥満やメタボリックシンドロームのリスクが高まったという。純粋なアルコールにして約7g、ワインだったら小グラス(118ml)半分ちょっと飲むのと同じだ。

この傾向は男女とも量が多いほど強まり、とくに男性で顕著だった。1日当たりビール半~1缶分のアルコールを摂る男性は、非飲酒者と比べて肥満やメタボのリスクが1.1倍だった。1~2缶分では肥満1.22倍・メタボ1.25倍、2缶分以上では肥満1.34倍・メタボ1.42倍だった。

この研究は韓国で実施され、20歳以上の約2700万人のデータ(男性1400万人超、女性1200万人、2015~2016年)を解析した結果だ。同じ東アジア人の大規模データを用いた研究として、示唆に富んでいる。なお、年齢や運動、喫煙、収入など、潜在的に影響している要因は計算で差し引いてある。

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