「ルーテシア」全面改良でも旧型に似ている訳 人気車種ならではのフルモデルチェンジの仕方

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フロントはCシェイプのデイタイムランプとLEDヘッドランプ、開口部を増したグリルからなる「メガーヌ」に似た存在感のある顔つきになったし、サイドはフェンダーの張り出しが控えめに、ドア下のプロテクターはシンプルなモールになって、全体的にシャープになった。

注目すべきはボディサイズで、全長4075mm×全幅1725mm×全高1470mmという数字は、先代より20mm短く、25mm狭くなっている。25mmアップした全高は、アンテナがフィンタイプになった影響もあるだろう。日本のユーザーにとっては嬉しい知らせだ。

インテリアは、外観以上に変わった。日本仕様は下から「ゼン」「インテンス」「インテンス テックパック」の3グレード構成になるが、インテンス以上で選べるホワイトとブラックの2トーンインテリアは、ボディカラーに合わせて赤や青を大胆に使った先代とは対照的で、シックでドレッシーな装いだ。

インテンスの2トーンインテリア(筆者撮影)

細かい部分の作りも丁寧で、オートエアコンのダイヤルやパワーウインドーのスイッチはエッジをシルバーでカバーしており、周囲が暗くなればセンターコンソールやドアトリムをイルミネーションが彩る。これまでのルノーのコンパクトカーでは、考えられなかったようなおもてなしだ。

それでいてシートの座り心地は、ルノーの伝統どおり。優しく腰を受け止めつつ、背中をしっかり支える感触は、1時間以上ドライブを続けていても、疲労の兆しすら感じなかった。後席は身長170cmの筆者であれば足元・頭上ともに、余裕がある。記憶の中にある先代と同等の広さであり、ダウンサイジングの影響は受けていない。

プラットフォームは新開発の次世代型に

技術面ではまず、ルノー・日産・三菱アライアンスが開発した「CMF-Bプラットフォーム」を、ルノーとして最初に採用したことがトピックである。マイナーチェンジではなくフルモデルチェンジとする大きな理由の1つがこれだ。ちなみにCMF-Bプラットフォームは、昨年ヨーロッパ向けに発表された日産「ジューク」の2代目にも採用している。

今回、日本で発売されたモデルのパワートレインは、すべて1.3リッター直列4気筒ターボエンジンだ。これは、ルノー・日産・三菱とダイムラーグループの共同開発で、メルセデス・ベンツ「Aクラス」「Bクラス」も積んでいる。

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