ホンダeに見た車が「ガジェット化」する未来 ホンダらしい「走る大人のオモチャ」の実力

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ホンダ初の量産電気自動車「ホンダe」。今回は上級仕様の「アドバンス」を試した(筆者撮影)

まるで「走る大人のオモチャ」。「ホンダe」は、そう思わずにいられない楽しさあふれるホンダらしいEVに仕上がっていた。

EVとして必ず論じられる航続距離は“都市型EV”とすることで、あえて抑えてコンパクト化を優先。これでユーザーを納得させられるのか、という心配をよそに、10月30日の発売を前に第1期分がオーダーストップとなったという。その人気の秘密を上級グレード「アドバンス」で追った。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

ホンダeの試乗会は、横浜港にある埠頭内に行われた。会場には、色とりどりのホンダeがズラリと並ぶ。実車を前にしての印象は、コンパクトでキュートなクルマであることだ。

円をモチーフにしたシンプルさを特徴とするデザインは、愛くるしさに富んでおり、見ているだけでつい和んだ気持ちになる。ボンネット上にある黒い給電口は、平坦になりがちな全体のアクセントとしての役割を持たせ、フロントフェイスとリアパネルを共通性のあるデザインにするこだわりもある。

ボディサイズは、「フィット」より全長で100mm短い一方で、幅は50mm広い。これによりスクエアに近いサイズとなり、それがホンダeのコンパクト感につながった。まさに“デザインの巧さ”が、ホンダeのスタイルを生み出したと言えるだろう。

ドアロック解除はスマホから

乗り込む際に、いきなりガジェットっぽい洗礼を受けた。ドアロックを解錠するのに、専用アプリをインストールしたAndroid端末をBピラー上に当てるのだ。さらにこのアプリでは、クルマに乗り込んでからシステム起動(エンジン車ならエンジン始動)まで行える。

近距離無線通信規格NFCを使い、Android端末でドアロックの解錠/施錠を行う(筆者撮影)

つまり、従来のスマートキーやリモコンキーを持っていなくても、スマホさえあればドアロックを解除してスタートできるのだ。

これは「おサイフケータイ」でも使われる近距離無線通信規格「NFC」を採用することで実現したもの。ホンダeのBピラーには、NFCのアンテナが組み込まれていて、スマホを近づけるとワイヤレス通信によってドアロック解除されるというわけだ。

次ページ5つのディスプレイが並ぶインパネ
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事