メールのやりとりは「4行以内」が超効率的な訳 ITは「使いすぎない」ことも実は大切である

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スケジュール調整アプリも90年代終わりには普通に使われていました。お互いに都合を連絡し合うよりもGoogleカレンダーやDoodleのように、参加者がそれぞれウェブ上のカレンダーに自分の都合を記入していくのですから一目瞭然。参加者が多いときは非常に便利です。

このようなシンプルで使いやすいサービスはどんどん活用していけばいいことは言うまでもありません。

もちろん、こうしたサービスは日本でもかなり取り入れられていると思いますが、「若い人やIT好きの人のもの」とされているなら残念です。新型コロナウイルスの世界的流行により外出自粛を余儀なくされた今、テレワークに必要なSkypeやZoomといったビデオ通話機能を使いこなしているかどうかで、働き方も変わってきます。

システムで大学での感染も防ぐ

コロナ感染に関連して、スタンフォードでは「デジタル・スワブ(綿棒)」というシステムを取り入れています。私も最初は何のことかわからなかったのですが、実は、滅菌スワブを用いて検体を採取するのではなく、携帯などで、毎日大学に来る前に、1分程度でおわる問診票(体温や、症状の有無、感染者との接触など)に入力して大学に入ってよいかを判定するシステムで、まだ試行段階であるものの、かなりの確率でリスクのある人を抽出できるようです。

解析方法の詳細はわからないものの、数日間の動向、前日からの変化、位置情報や、働いているビルディングの情報等も含めてAIを使って判定しているものと思われます。こういう方法で、職場での感染を防ぎ、ハイリスク者のPCR検査への誘導や、逆に不必要なスワブ検査を減らす効果も期待できます。

このヘルスサーベイは、学内だけでなく、全国的にもデータを収集して、実際発症すると、病院を訪れる前にどういった症状や徴候が現れるかの調査や、各地域での感染状態の動向の判定にも役立ちます。しかも各自自分の携帯を使うので、システム構築は大変ですが、それ以外は費用がかかりません。

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