友人紹介より「婚活サービス」の成婚率が高い訳 コロナ禍で結婚に対する価値観も変わっている
その背景には、不安定な世の中で‟絶対的な存在“や“絶対的な味方”を欲しており、「長い時間軸での拠り所」を求めていると考えられる。実際に、以前から恋愛・結婚意向のある独身者(恋愛もしくは結婚意向のある婚活サービス非利用独身者および2020年3~5月間の婚活サービス利用実績のある独身者)の約4割が結婚への意向が高まっているのは、特徴的なデータだ。
さらに、意向が高まった人は、自粛期間中に「人と過ごすことのありがたみ」や「将来を考える機会」が増えた割合が比較的高く、緊急事態の中で将来を考え、誰とどのように過ごすかと向き合ったことが考えられる。
今後もしばらく不安定な状況が続く中、婚活サービスを活用しながら、‟絶対的な誰か“を求める活動は活性化していくだろう。
相手に求める条件も変化する
また、緊急事態宣言やステイホーム推奨の中で、自宅で過ごすことが増えたことにより結婚相手に求める条件の変化も見えてきた。新型コロナウイルス感染症流行によって重視するようになった結婚相手に求める条件を見ると、「経済的安定」に加え、「長時間一緒にいても苦にならない」「個人の時間を尊重してくれること」など、「パートナーとの距離感」を重視していることがわかる。
これは、これまでにないほど長い時間を自宅で過ごす人が多かった中で、結婚後の生活も想像し、改めて結婚相手への条件を考える機会になっていたことが影響している。
また、新しい生活様式の中で、どんな相手となら2人きりで長い時間を過ごしてもストレスを感じずに楽しく穏やかに暮らせるのか、そして、お互いの時間を尊重しながら生活できるのかを考え、確認した機会だったとも言える。「一緒にいて楽な相手」「お互いの尊重」といったことが、コロナ禍での重視する条件となったのだ。