●経験と地頭のよさの関係は?
|
|
最も多い回答が「関係なし」で、全体の50%を占める。「何をやったか」が問題ではなく、「どのようにやったか」が重要だということだろう。
そして、2位には「部活、サークルの代表、幹事などの役職者」(同43%)、3位「ゼミの代表、幹事などの役職」(同30%)と続く。全員がなれるわけではない役職に就いていることは、その学生に「何か」がある可能性を感じさせるということかもしれない。
一方、学生が最もアピールしたがる「アルバイト経験が豊富」は23%とそれほど高くない。採用担当者は面接で学生から飽きるほどアルバイトの話を聞かされる。中身が厳しく問われるということか。
ちなみに「学業の成績が優秀」は10%に過ぎない。学校の成績を採用担当者がいかに重視していないかが分かる。
●「地頭のよさ」はコミュニケーション力と密接な関係あり
|
採用担当者に、面接の中で「地頭のよさ」として評価できるポイントを聞いてみた。
・「面接官の質問を正しく理解し、即した回答が返ってくる」(情報サービス・インターネット関連) |
|
・「質問の要点をすぐに(正確に)理解し、的確な答えを導き出せる人」(商社・専門) |
|
・「事前準備ができないような特殊な質問に対し、短時間でロジカルな意見を述べた」(運輸・倉庫・輸送) |
|
・「相手が話していることをロジカルに整理できる人。物事の順序だてを理解できる人」(その他サービス) |
|
・「学生時代の成績は問わないが、勉学・研究・スポーツ・アルバイトで自ら思考を重ねてきたこと」(商社・専門) |
|
・「単純に学問レベルではなく、対人でのコミュニケーションや表現の引き出しが多い」(ゲーム・アミューズメント・スポーツ施設) |
|
・「面接の最初と最後で印象が極めて良化した学生。面接のやり取りのなかで、こちらの反応を見極めて、こちらの期待する要素を理解し、自分の対応を即座に改めて来た」(商社・専門) | |
・「私が、私がと自分のアピールに終始せず、自分の能力がどう企業に活かしていけるか具体的に話したケース」(旅行・ホテル) |
これらほとんどに共通していることは何だろうか。それは「コミュニケーションを通じて能力が判断される」ということである。最初に、最も重視される採用条件は「コミュニケーション能力」であると述べた。面接それ自体がコミュニケーションの場であり、会話のキャッチボールのなかでいかに「地頭のよさ」を感じさせられるかがポイントと言える。
面接で最も嫌われるのは、一方的な自己PR。学生が、いかに自分が「地頭がよい」かをまくし立てても全くの逆効果ということだ。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら