あえて「住まいを固定しない選択」が増える理由

定額制や減額制などさまざまなサービスが登場

拠点をあえて一カ所にしない、住まいの新しい在り方が今注目されています(写真:Rhetorica / PIXTA)

withコロナ、afterコロナの時代には、働き方が変わり、住まいに求めるものも変わっていくと予測される。

これまで常識であった「拠点を1カ所に固定して住む」という住み方、つまり、家具や家電を買いそろえて「住まいを専有」し、そこに「住み続ける」という居住スタイルが、常識ではなくなる時代がすぐに来るかもしれない。

賃貸住宅の住み替えの自由度を妨げる要因となっているのが、入居・退去の際の手続きの煩雑さや費用の高さだ。

多くの賃貸住宅は「2年以上」が契約条件で、入居時には入居審査が行われる。家賃を継続して支払い続けられることを確認するため、収入証明書や連帯保証人の同意書などを求められることもあり、手続きが煩雑で時間もかかる。

費用面でも、敷金・礼金や仲介手数料、損害保険料などの高額な初期費用を用意する必要があるうえ、連帯保証人の代わりに家賃保証会社を利用する場合は、保証料を上乗せで支払うことになる。

月決めで今すぐに入居も可能

さらに入退去のたびに、鍵の受け渡し、電気・ガス・水道各社に利用開始・停止の連絡をしたり、引っ越し業者と価格交渉をして手配したり、退去時には原状回復費用の精算のために立ち会って確認したりと、ここでも煩雑な手続きが待っている。

こうした時間や費用のことを考えると、住まいに多少不満があっても、住み続ければいいと思う人もいるだろう。そこに切り込んだのがOYO LIFEだ。

最低限の荷物ですぐ入居できるOYO LIFE (写真:OYO LIFE提供)

OYO LIFEのビジネスモデルの基本は、最低31日以上の短期賃貸の形態をとっている。

「敷金・礼金・仲介手数料不要」で、部屋は「家具家電付き※」、「Wi―Fi完備」で、「水道光熱費などの費用は共益費に含む」ため、最低限の荷物を持って入居すればすぐに生活が始められ、退去時も手間いらずとなる(※一部に家具家電なしの部屋もある)。

入退去にかかる費用は、入居時の予約手数料 1万5400円と退去時の清掃費3万5200円の計5万600円を初回に支払うだけ。物件の予約時に必要となるのは、健康保険証などの身分証明書と支払いに使うクレジットカードというのが基本だ。これに賃料・共益費が必要だが、長く借りるほど安くなる仕組みにもなっている。

次ページ住まいのサブスクも登場
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 「お金で損しない」森永康平のマネーリテラシー講座
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
メタバース革命が始まる<br>全解明 暗号資産&NFT

不正流出事件から4年。復活不可能に見えたビットコイン相場は米国主導で活況を取り戻しました。暗号資産を使ったNFTの購入、そしてNFT取引が広がるメタバースにもビジネスの機会が広がっています。日本は暗号資産とどう向き合うのでしょうか。

東洋経済education×ICT