あえて「住まいを固定しない選択」が増える理由 定額制や減額制などさまざまなサービスが登場

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7月末からは、関西エリアでウイークリープランの提供を始めた。大都市に向くビジネスモデルなので、日本の都市部、ひいては海外にも展開していきたいという。また、自社の施設を増やすことも検討している。これは、需要を見込んでのことだろう。

さて、住み方を変える新しいサービスを行っている、3社の事例を紹介した。いずれも、提供する住まいには、すでに最低限の家具や家電が設置され、水道光熱などの生活インフラがすぐに使え、仕事ができるWi―Fiなどの環境が整っている。加えて、入退去が簡便で、初期費用・退去費用も低額な仕組みとなっているのが、共通する特徴だ。

興味深いのは、それぞれの事業が異なる入り口を起点としていることだ。OYO LIFEは賃貸住宅のIT化から、ADDressは地方の空き家を活用した関係人口の促進から、Unitoは宿泊施設のサポートからを入り口として、それぞれユニークなサービスを提供している。

ところで、住み替えがしやすい仕組みでは、住民票などはどうなるのだろう? OYO LIFEややUnitoでは住民票を移すことも可能で、ADDressでは別途オプションプランで専用ベッドを契約して住民票を置くことができる。アドレスホッパー=住所不定ということにはならないようだ。

これまでの住まい選びとは異なる常識に

また、3社の共通点は、オンライン上で契約から支払いまで完結してしまうことにもある。これまでの賃貸住宅選びでは、必ず内見をして納得したうえで契約しようと言ってきたが、入居中にトラブルはないのだろうか? 3社に聞くと、いずれも内見をしないことによるトラブルは聞いていないという。

考えてみれば、長く住むために高い費用を支払うから下見が重要であり、筆者も旅行先の宿泊先を探す際にはオンラインで完結している。住み替えの自由度が高くなれば、これまでの常識とは異なる住まいの選び方に変わっていくのだろう。

さて、OYO LIFEの賃貸予約サイトでは、8月からOYO Hotelの宿泊施設も選択できるようになった。Unitoはもともと多くの宿泊施設と提携しているし、ADDressも一部の宿泊施設との提携を進めている。つまり、これからは、「職」「住」「泊」が一体化して、垣根がなくなる時代になっていくことが予想される。

シェアエコノミーに慣れている若者を中心に、1カ所にとどまらない暮らし方が広がりつつあるが、今回の新型コロナウイルスの影響によって、その時代が一段と早まったと言ってよいだろう。

山本 久美子 住宅ジャーナリスト

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やまもと くみこ / Kumiko Yamamoto

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーの資格を有す。

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