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スバルのステーションワゴン「レヴォーグ」が初めてのモデルチェンジを実施し、8月20日より予約受注を開始した。正式発表は10月15日の予定だ。それを前にテストコースで、報道関係者向けにプロトタイプの取材会が実施された。
筆者は、昨年秋の東京モーターショーにプロトタイプが出展されたときにも、記事を書いている。続いて今年1月の東京オートサロンでは、スポーティーグレード「STI Sport」のプロトタイプ公開の場にも立ち会った。
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どちらもエクステリアのみの公開だったが、取材会で対面した実車の外観は、そのときとほぼ同じだった。
現場では、デザインを担当した商品企画本部デザイン部主査の中村真一氏に話を聞くことができたので、そこで得られた新たな事実を含めて紹介していく。
コンセプトカーのデザインを市販車に
エクステリアデザインは、2018年のジュネーブモーターショーに出展したコンセプトカー「VIZIV ツアラーコンセプト」の市販化というテーマで進めていったという。「VIZIV(ヴィジヴ)」とは、「Vision for Innovation(革新のための未来像)」を語源とする造語で、スバルのコンセプトカーにつけられる名称だ。
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第1作目は、2013年のジュネーブモーターショーで発表した「VIZIVコンセプト」。ちなみに、同年の東京モーターショーでは、2作目の「VIZIVエボリューションコンセプト」とともに、先代レヴォーグが世界初公開されてもいる。
その後、スバルはこのVIZIVの5文字を冠したコンセプトカーを次々に送り出す。多くは未来のスバル車の姿を提案するデザインスタディであり、そのまま市販に移せる作りではなかったものの、好評なら市販車に反映しようと考えていたはず。VIZIVツアラーコンセプトは評価が高かったため、新型レヴォーグのベースとしたのだろう。
まずコンセプトカーとの近さを感じるのは彫りの深いフロントマスクで、ヘキサゴングリルの両端のエッジが伸びて、ヘッドランプに食い込む造形も継承している。ヘッドランプがかなり小さくなったが、これはLEDを使えば小型化が可能というモダンな意味も込めたそうだ。
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