つらい不眠症を防ぐ正しい知識と効果的な方法 「自己流の対策」でこじらせないための処方箋

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

まずは不眠症を引き起こす原因を突き止め、それを解決していくことが重要となります。

不眠症の予防に有効なこと

不眠症のいちばんの対策は、まず不眠にならないよう予防することです。ちょっとした生活習慣の改善で寝つきよくぐっすり眠れるようになります。以下にいくつか対策をあげますが、すべて一度にやろうとはせず、改善できそうなところから取り組むのがよいでしょう。

まず朝は起床時間をできるだけ一定にし、朝日を浴びることが重要です。ヒトは朝日のような強い光刺激で生活リズムを整えているため、毎日決まった時間に1日をスタートさせることが大切です。

昼寝をしたい場合は30分以内を心がけましょう。パワーナップ(power nap・積極的仮眠)も最近労働生産性を上げる方法のひとつとして話題になっています。これはヒトの生体リズムが午後2~4時に眠気を訴えるようにできているため、その頃に20分程度の短い睡眠をとることで適度に脳を休憩させ、午後の能率を上げるというものです。勤務時間内の昼寝は難しくても、お昼ごはんの後に少し仮眠をとる時間を設けてみてはいかがでしょうか。

ちなみに不眠の原因としても有名なカフェインですが、摂取から約20分後に身体に効くことを利用して、あえて寝る前に一杯のコーヒーを飲むことですっきりパワーナップから目覚めることもできるようです。

帰宅後のリラックス方法としては、38~41℃程度の湯船に浸かることで、身体を休ませる働きのある副交感神経を優位にすることができます。それ以上の温度ではむしろ身体が興奮してしまう(交感神経が優位になる)ため、熱いお湯が好きな方は少なくとも寝る2時間前には入浴を済ませるようにしましょう。普段シャワーで済ませる方も、時々は湯船でリラックスすることをおすすめします。

寝る直前はなるべくスマートフォンの光や、ニコチン(タバコ)やカフェイン(コーヒーなど)を避けます。温かいスープやカフェインレスのお茶で少し身体を温めてもよいでしょう。

次ページどうしても寝付けない場合
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事