26歳アイドル「私を襲った"地獄"のような痛み」 猪狩ともか「凶器のような重さに押し潰され…」
事故に遭って、何もできない状態になったとき、「人生がいっぺんにリセットされてしまった」ような気がしました。
それがリハビリを重ねるごとに、「1つひとつできる」ようになっていきました。
最初に達成感を得ることができた「自分でズボンをはけた」ときのことは、よく覚えています。
退院後も付き添いなしに1人で外出ができるようになったり、電車に乗ることができるようになったり、車の運転ができるようになったりと、「できること」がどんどん増えていきました。
「なぜそんなに前向きでいられるのですか?」
事故の経験を通してわかったことがあります。
事故前の私もそうでしたが、人は往々にして、自分が「できること」よりも、今の自分では「できないこと」「できなくなったこと」に目がいきがちですよね。
「できること」「うまくいったこと」をプラスに加算して考えるより、つい「できないこと」「うまくいかないこと」に目がいき、「減点思考」で考えがちではないでしょうか。
でも、誰だって、どんな状況だって「何かできること」は必ずありますよね。「今できること」「できるようになったこと」に目を向けるほうが、はるかに大切!
「できること」にフォーカスすれば、たとえ「できることの数」は同じでも、気持ちは全然違ってきます。
子どもの頃と違って、大人になると、「できるようになること」が少なくなりますよね。その分、余計に「できることが増えていく」「できることが重なっていく」のは素直にうれしいのかもしれません。事故からの「リスタート」だからこそ、実感できることです。
「なぜそんなに前向きでいられるのですか?」
よく受ける質問への答えの1つとして、「今、自分ができること」を数えると、たとえ状況は同じでも、気持ちが全然違って前向きになれる――それが私の「前向き思考」の1つの武器なので、ぜひみなさんも試してみてください。
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