堺シュライクスは昨年のシーズンからリーグに参入した。代表の夏凪一仁は、人材広告企業マイナビの営業マンから飲食店経営を経て球団を設立。少年野球時代からの盟友である大西宏明(元近鉄、オリックス、DeNA、ソフトバンク)を監督に迎えた。
他球団の経営者から異口同音に出たのは「堺の加入でリーグの意識が変わった」という言葉だ。
堺は参入1年目から黒字化を実現した。赤字が当たり前、どうやり繰りして存続するかを考えてきた他球団にとって、堺の登場は刺激的だった。
夏凪は地道にスポンサー営業をするとともにファンクラブを結成。グッズ販売を積極的に行うなど、「やるべきこと」をきっちりと実行してきた。
「コロナ禍で、堺市の要請もあって球場は使えなくなりました。でも知人のご厚意で、室内練習施設もあるグラウンドで練習をすることができました。ただ、経済的には厳しいですね。今年の契約は確保できましたが、新規開拓ができなかった。問題は来年のスポンサーですね。カラオケ会社さんなどは今も厳しいので、来年は苦労しそうです」(夏凪氏)
経営安定の一助にするため、昨年12月には堺市内に「焼肉しょう」を開店。元オリックスの捕手で、昨年は堺シュライクスでプレーして引退した中道勝士を店長に据えた。
選手はこの店でアルバイトをする。飲食店開業などセカンドキャリアに向けた勉強の場にもなる。新型コロナ禍で開店早々苦労をしたが、中道店長は弁当を販売するなど奮闘した。
「これからはスポンサー頼みにならない経営をしたいと思います。子どもの運動教室も始めます。うまくいけば、それなりの利益が出ます。そうした努力を地道に続けていって、自立していきたいですね」(同)
「今は可能性しか感じない」
さわかみ関西独立リーグ代表の仲木威雄は43歳の若きリーダーだ。
「代表になった4年前は、リーグ全体の存続が危ぶまれていましたが、焦らず、できることからコツコツ改善していきました。堺が参入し、和歌山の運営が変わって、リーグとしてのまとまりが出てきました。今は可能性しか感じないですね」
元は金融関係の仕事をしていた。さわかみ財団がリーグのスポンサーになり、ネーミングライツにつくことになったのも、仲木の尽力によるものだ。
「とはいっても、4球団すべてが黒字化しないと自立できない。それをサポートするのが私の仕事ですね。新型コロナ禍は大変な事態ですが、各球団はその前から体制変革期だったので、準備期間ができたという一面もありました。そういう部分もポジティブに考えるべきだと思います」(仲木氏)
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